人と機械で安全確保!〜お薬の番人 in 東京ベイ〜

第1の番人~受付~

お薬を取り揃える前に、私たちは”受付”を行います。
意味合いとしては病院にかかる時に行う受付と特に代わりはありません。
ただし、私たちが受付を行う相手はお薬です。

私たちが受付をする時は、お薬と人の相性に問題が無いのかを隅から隅まで確認して大丈夫!となった時だけです。
何か疑問点があればすぐに問い合わせをします。

とはいえ確認する項目は多くあります。
・正しいお薬かどうか
・お薬の組み合わせ
・投与量
・投与間隔
・検査値の確認
・アレルギー/副作用の経験
・造影剤を使用した検査をするかどうか
・手術を控えているかどうか
などなど

お薬の種類によっても違いますが様々なことをチェックして”受付”をしています。

さらに!
システムを活用し、薬剤師と機械で2重にチェックをしています。
こうすることで万が一を防ぐことができるのです。

組み合わせに問題があったり、お薬が重複していたりするとこのような画面と音で警告してくれます。

第2の番人~調剤~

”受付”を行った後は調剤を行います。

ここでは粉薬について紹介します。
粉薬は袋に入った状態でわけられたものも販売されていますが、みんながみんな同じ量を必要としているわけではもちろんありません。
そういった場合には、薬剤師が適正量に分ける必要があります。

以前は人の手、感覚で分ける方法を取っていたのですが(私が薬剤師になるずっと前の話ですよ!)、今は日数や飲む回数を指定すれば、機械が自動的に分けてくれるのです(便利!)。

さらにその後、人の目で均一にわかれているか、異物が入っていないか、重さを量って均一かどうかを確認します。

第3の番人~監査~

調剤が終わった後は”監査”があります。
ここでは先程”受付”を行ったのとは別の薬剤師が再度確認を行います。
これを”監査”といいます。

”受付”同様の確認を別の薬剤師の視点から行います。

なんでこんなに何回も何回も確認をするのか。
それは私たちが調剤したお薬が患者さんのもとに届けられ、体の中に入っていくことを常に意識しているからです。
安心・安全にお薬を飲み、治療に専念していただくためにこれほど厳重に確認をしています。

入院している患者さんの元にお薬が届けられた後も私たちは様々な事を確認しています。

第4の番人~病棟薬剤師~

ここからは病棟薬剤師の出番です。
入院したことのある患者さんは、ベッドサイドで薬剤師と話をしたことがあると思います。
現在、東京ベイでは全ての病棟に薬剤師を配置して、病棟担当薬剤師として活動をしています。

お薬の説明はもちろん、副作用がでていないかの確認や治療効果の確認、医師への情報提供、お薬の量や種類に関する提案・相談、看護師との情報交換といった形で、さらに安心安全に治療を行えるよう協力をしています。

入院してきた時から関わっていることもあります。
手術を行う患者さんは、血液をサラサラにする薬など一時的に飲むのを中止しなければならないお薬があります。
そういったお薬が適切に中止されているかどうか、事前の情報と現在のお薬に相違点はないか、今まで副作用やアレルギーを起こしたことは無いか、健康食品やサプリメントを飲んでいるか・・・などなど。
必要な情報を聞き取り、必要があれば医師に情報提供をしています。

この他にも様々な場所、場面に薬剤師がいます。
表立って何かをしているばかりではありませんが、常に安心・安全に治療が行えるよう手助けをしています。

文責 薬剤師 豊島慶太

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 薬剤室

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