志村 治彦/Haruhiko Shimura

志村 治彦

しむら はるひこ
医師/整形外科/医長

ヒトの上肢は複雑で繊細な構造をしており、適切な診断・治療には専門的な知識と経験が必要となります。そのため当センターではOT(作業療法士)やPT(理学療法士)と連携を取りながら治療・リハビリテーションを行います。上肢の外科・手外科疾患に対しては手術治療のみでなく、保存療法(腱鞘内注射、リハビリテーション、装具療法など)も積極的に行っています。当センターは日本手外科学会の認定研修施設であり、積極的に学会発表・参加を行い治療成績の向上に努めています。
2019年度の上肢手術は外来手術を含めて計401件でした。浦安市・市川市・江戸川区地域の病院・開業医の先生方からたくさんの患者さんをご紹介頂いており、今後とも病診連携の充実をはかっていきたいと思います。特に小児の手指・前腕・肘外傷が多いことも当地域の特徴です。麻酔科・小児科のバックアップも厚く、苦痛が少なく安全に手術が行えるよう小児に対しても超音波下の神経ブロックを行っています。入院手術ではクリニカルパスを用いており平均入院期間は約3.5日でした。今後とも地域の整形外科の先生方、院内の内科・小児科・麻酔科・救急科と連携をとりながら地域医療に貢献したいと思っております。

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専門領域

1. 整形外科 上肢の外科・手外科

資格

  • 医学博士(東京医科歯科大学)
  • 日本整形外科学会 専門医
  • 日本手外科学会 専門医
  • 臨床研修指導医(厚労省)

所属学会

  • 日本整形外科学会
  • 日本手外科学会
  • 日本肘関節学会
  • 東日本手外科研究会
  • 国際手外科学会
  • AO Trauma 上級会員
  • 千葉手肘の外科研究会 世話人

略歴

  • 2000年 東京医科歯科大学整形外科 入局
  • 2006年 済生会川口総合病院
  • 2008年 諏訪中央病院
  • 2009年 国立印刷局東京病院
  • 2013年 Mayo Clinic (Minnesota USA), Orthopedic Biomechanics Laboratory
  • 2014年 東京ベイ・浦安市川医療センター
  • 2016年 東京医科歯科大学大学院 卒業

受賞/受講歴

  • 4th AO Trauma Asia pacific (2019) Best Poster Award
  • AO Trauma Basic Principles修了
  • AO Trauma Advanced Principles修了
  • AO Trauma Introduction to Medical Writing Workshop修了
  • AO Trauma Hand and Wrist with Anatomical Specimens修了
  • AO Trauma Fractures care in Adults修了
  • AO Trauma Management Pediatric Musculoskeletal Injuries修了

治療の原則
①丁寧な問診・診察と分かりやすい説明を心掛けます。
②年齢・性別・活動性・仕事・スポーツなど個人の状況に合わせて、患者さんやご家族と一緒に治療方針を相談していきます
③低侵襲治療と早期リハビリテーションを目標とします。

上肢の外科外来(月曜日午後・予約制)では以下のような上肢の外科・手外科疾患を診療しています。
①上肢外傷(骨折・脱臼・腱断裂・靭帯断裂・神経断裂など)
患者さんの負担が少ない低侵襲手術を心掛け、関節可動域制限を少なくできるように早期リハビリテーション開始を目標としています。マイクロサージャリーや手肘関節鏡手術も行っています。
②絞扼性神経障害(手根管症候群、肘部管症候群など)
手指のしびれや筋力低下を認める症例に対して、小さな皮膚切開での神経除圧術を行っています。必要に応じて腱移行術を追加しています。
③変性疾患(変形性CM関節症、TFCC損傷、キーンベック病など)
保存治療に抵抗性の場合は、関節形成術や短縮骨切り術を行います。
④外傷後の変形治癒・拘縮、偽関節
矯正骨切り術や関節授動術、偽関節手術・骨移植術を行います。
⑤腱鞘炎
ケナコルト(ステロイド)の腱鞘内注射で軽快することが多いですが、
保存治療に抵抗性のばね指やドケルバン病に対して手術を行います
⑥上肢の良性腫瘍・類似疾患
神経鞘腫、脂肪腫、腱鞘巨細胞種、内軟骨種、グロムス腫瘍などの良性腫瘍、デュプイトラン拘縮やガングリオン・粘液嚢腫に対して治療を行います。

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