第16回 東京ベイ・浦安市川医療センター 地域薬剤セミナー 【開催のご報告】

2019年3月20日(水)当センター2階講堂にて、保険薬局薬剤師の皆様を対象とした地域薬剤セミナーを開催いたしました。
※本研修会は日本薬剤師研修センター認定研修会(1単位)の対象です。
※JPALS(日本薬剤師会生涯学習支援システム)登録研修会です。

講演1 副作用と検査値 (当センター薬剤師 三宅裕美)
講演2 薬局に来る患者のレッドフラッグ (当センター救急集中治療科 医長・リサーチディレクター 本間洋輔医師

講演1


薬剤師の講演では、患者を取り巻く保険薬局・医療機関の連携、これからの薬機法改正と薬剤師に求められる臨床業務(薬剤継続中における副作用モニタリング、アセスメント)について紹介し、達成するための方策として処方箋に記載された検査値データの活用をテーマにお話しました。副作用を疑った場合の考え方をはじめ、患者さんの年齢、体重、腎・肝機能データの評価方法、処方薬の相互作用の可能性のアセスメント、併存疾患や服薬アドヒアランスの確認等について、提示された症例に対する介入方法を検討しながらの講演となりました。
当センターでは院外処方箋への検査値データ記載を行っているところですが、保険薬局という患者さんの長期的な服薬管理に関わる臨床の場でもぜひご活用頂ければ幸いです。

また、各検査値の見方については下記ページをご参照ください。
【お知らせ】院外処方箋検査値印字について

講演2


医師の講演では、救急診療で注意すべき疾患のうち、特に知っておくべき疾患と症状・対処方法について紹介されました。
皮疹や掻痒などありふれた症状と見逃せないアナフィラキシーとの鑑別、薬局で相談されうる自覚症状とレッドフラッグサイン、OTC薬と関連のある中毒、小児の薬剤誤飲を未然に防ぐための服薬指導など、実際に患者さんが来局された際の対応を想定した講演となりました。
講演の後半では、来局された患者さんが倒れた場合、心停止の可能性が考えうる場合、現場に立ち会った薬剤師はどのように対応すべきか?を取り上げました。具体的には胸骨圧迫、AEDの使用等、その場で行うべき行動を学ぶ機会となりました。
また、救命率向上を目指す救命処置の講習会についても触れ、当センターをはじめ保険薬局といった患者さんに多く接する医療機関での救命処置の環境を、今後も一層よいものへつなげていきたいというメッセージがありました。

今後も各診療科と連携し、臨床のテーマを軸に本研修会を開催してまいります。次回開催日程が決定次第ご案内させて頂き、保険薬局薬剤師の皆様にはぜひご参加と臨床業務にご参考頂けましたら幸いです。

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 薬剤室

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