離乳食、食べてくれない時どうしたらいいの?〜管理栄養士と一緒に環境にも食べるものにも工夫してみませんか?〜

※写真は当センターにて許可を得た上で撮影したイメージ写真です。

ママ&パパ、もしくはおばあちゃん&おじいちゃんの皆さん、こんにちは。東京ベイ小児科病棟担当の管理栄養士です。皆さんは、お子さんが食事を食べてくれなくて困った経験はありませんか?今回は『離乳食を食べてくれない時の工夫』についてお話ししたいと思います。赤ちゃんが楽しく食べる工夫を取り入れていただけると幸いです。

~食べる環境の工夫~

準備した料理を食べてくれない時に真っ先に思い浮かぶのは食事の内容です。
しかし、食事の内容を見直す前に食事をする環境について考えてみましょう。

①スプーンを口に入れてくれない場合
いざ、離乳食を開始してもスプーンを舌で押し出している様子はありませんか?それはスプーンなどの異物が口に入ってくることに慣れていないのかも知れません。歯固めなどの口にしても安心なオモチャを生活の中に取り入れてみましょう。

②お腹が空いていない場合
離乳期の栄養源は母乳やミルクと食事です。食事をする前に母乳やミルクで満たされていると空腹感がなくて食べられない場合もあります。大人も一緒ですが、日々の食事時間や生活時間を整えましょう。「空腹は最高の調味料」というように、空腹は美味しく感じるためにも必要不可欠です。

③食事に集中できない場合
月齢が大きくなると様々な事に関心を持ち始めます。食事の時はテレビやオモチャなど他に興味が移るような物は視界に入らないようにして食事に集中できる環境を整えましょう。

~食べるものへの工夫~

では次に、食事内容について考えてみましょう。

① 食事の形や固さについて
まずは、赤ちゃんに適した食事形態か見直してみましょう。詳しくは前回の『離乳食、どうしたらいいの?~種類、実際の量、進め方について小児科管理栄養士がお答えします~』をご参照ください。

②口の中の感覚について
適した食事形態にしていても口から出してしまう場合は舌触りに慣れていない可能性があります。お米をペースト状にすりつぶすと、もったりとした粘度で口の中でまとまりやすいですが、一部の野菜は繊維が残りやすくザラつきが出てくるので舌触りが異なります。離乳初期は裏ごしや、ハンドブレンダーなど細かく出来る調理器具を使うと良いでしょう。また、口の中でまとまりやすいように片栗粉など使用してトロミをつけてあげると食べやすいです。

③味について
どのお子さんでも一番の悩みどころは「野菜を食べてくれない」問題ではないでしょうか?子供の頃は野菜が苦くて嫌いだった人も多いでしょう。「苦味」は毒物、「酸味」は腐敗物などの危険な食べ物を見分ける時に感じるため、嫌がる子が多いとされています。しかし、「酸味」や「苦味」は経験を重ねていく事で慣れる味覚なので、少しずつ何度も食べる機会を与えていく事が大切です。

④彩りについて
野菜の中でも人参や玉ねぎは食べてくれるのに緑のものだけは口に入れてくれない、なんてことはありませんか?赤ちゃんが「苦味」を感じた時の料理の見た目や色を学習しているからです。そこで、緑色の野菜が嫌いにならないようにする、野菜を美味しく食べられるようなひと工夫があります。

・食材の繊維を断つように切って茹でて灰汁を抜く
・薄皮を向く
・食事の温度で香りを抑える
・エグミを減らすため出汁や少量の調味料で風味を利かせる 等

苦手な食材の克服で一番大切な事は、食べる事が出来た「達成感」や「自信」を得られる事、「嬉しい」「楽しい」を体験する事です。一口でも口にする事が出来た際には赤ちゃんにも伝わる位、大袈裟に沢山褒めてあげてください。

~季節のおすすめの野菜~

春といえば、2月下旬から5月下旬に出回る春キャベツが美味しい時期です。春キャベツは芯まで柔らかくて甘みのある野菜なので是非、食べてみてはいかがでしょうか?苦手な食材の克服に緑で甘みを感じられる野菜としてオススメです。

最初から、上手になんでも食べられる人はいません。せっかく用意した料理を口にしてくれないとイライラしがちですが、そのイライラはお子さんに伝わり、食事が嫌なものと感じてしまうかもしれません。『まずは食べてくれなくて当たり前』という余裕の気持ちをもってリラックスしながら、食事と向き合ってみてはいかがでしょうか。家族等と食卓を囲んで共に食事を通して食べる楽しさの体験を増やしていきましょう。

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