こんにちは。東京ベイの小児外科です。
小児外科で行う手術は原則として全身麻酔が必要です。当日は手術室でお子さんをおあずかりすることになりますが、手術室ってどんなところか気になりませんか?
今回は、手術室の様子をご紹介したいと思います。
手術室に入るとき
当センターの手術室は3階にあり、ご家族には病棟から手術室の出入り口までお子さんに付き添ってきていただいています。乳幼児はベッドに横になった状態で移動しますが、小学生以上のお子さんは自分で歩いていくこともありますし、ベッドに横になっていくこともあります。
お子さんのお名前や生年月日、予定されている手術内容をお聞かせいただき、手術・麻酔同意書などの書類を確認したら、お子さんをおあずかりして手術室の中へご案内します。
手術室の中は
手術室は外科系のいろんな科の手術で使われており、全部で6つの部屋に分かれています。
小児外科で手術を行うときにいちばんよく使う部屋の中は、壁に魚の絵が描かれています(手術室内の状況により、この部屋ではないこともあります)。部屋のなかでは、すこしでも緊張を和らげるよう、手術前にリクエストしていただいた、お子さんの好きな音楽が流れています。手術室のベッドに移動した後、心電図や酸素飽和度モニター(脈拍とともに血液中の酸素の量を測ります)のシールを、胸や指に貼ります。自分でお話ができるようであればもういちどお名前や生年月日、手術する場所をお聞かせいただき、小さいお子さんでは医師が代理となり、再度確認を行います。
テレビモニターがあったり、天井の動かせる照明にはたくさん電球があったり(影ができにくく、「無影灯」と呼ばれます)するのは各部屋とも共通です。年長のお子さんには「医療ドラマと同じ!」とよく言われます。
麻酔でだんだん眠くなっていくときにお顔にあてるマスクには、お子さんの好きなにおいをつけることができます。お部屋で流す音楽とともに、入院日に病棟で提示されたなかからお選びください。
お子さんが麻酔で完全に眠りましたら、いよいよ手術を始めます。




手術が終わったら
ご家族には手術室の出入り口まで病棟の看護師と一緒にお迎えに来ていただきます。
手術が終わってすぐのお子さんはまだかなり眠く、完全に意識がはっきりした状態にまでは至っていないので、安全のためにもベッドに横になった状態で病棟に戻ります。
手術室では、ご家族からおあずかりしたお子さんの手術を安全に行うべく、主に小児外科医師、麻酔科医師、手術室看護師が対応しておりますが、さらに薬剤師、臨床工学技師、事務や清掃担当の職員もチームとなって支えています。
お子さんもご家族もこの日のために体調を整えてきていらっしゃいますので、お子さんを安心して手術室に送り出していただけるよう、気になる点がありましたら病棟でも手術室でも何なりとご質問ください。そして、手術が終わって病室に戻ったら、「手術お疲れさま、よく頑張ったね」と、お子さんのことをぜひ褒めてあげてください。