妊娠中の体重管理~妊娠期にともなう体の変化と食生活~

~妊娠中の望ましい体重増加の目安量が変更になりました~

こんにちは!東京ベイの産婦人科病棟担当の管理栄養士です。
2021年3月に「妊産婦のための食生活指針」が改定され、「妊娠中の体重増加量指導の目安」が変更になったことはご存じですか?妊産婦を取り巻く環境の変化や、日本は諸外国よりも低出生体重児の割合が多いことなどを踏まえて、体重増加の目安量が2~3㎏増えました。
妊娠中の体重増加は、不足すると早産や低出生体重児のリスクが高まり、多すぎると巨大児のリスクが高まります。妊娠前の体格に合った体重管理をしましょう。

※BMIの求め方:妊娠前の体重(kg)/身長(m²)
※医師から指示がある場合は指示に従いましょう。

~妊娠期にともなう体の変化と体重管理~

妊娠週数が進むにつれ、体の状態は変化していきます。食生活では、バランスの良い食事(主食、主菜、副菜を揃えた食事)を意識した上で、妊娠期やその時の症状に見合った食事の工夫をし、適正な体重増加を目指しましょう。

【妊娠初期】
妊娠初期、赤ちゃんは心臓、肺、肝臓、脊髄など、様々な臓器が形成されていきます。この時期、お母さんはホルモンの影響により、つわりの症状がみられます。つわりの程度や症状、食べられるものには個人差があるため、つわりの強い人は、自分に合った食べものや食事の方法を探していきましょう。

【妊娠中期・後期】
妊娠中期になると、妊娠初期でつくられた赤ちゃんの臓器が発達していき、胎動も分かるようになってきます。妊娠後期になると、赤ちゃんの皮下脂肪も増え、お母さんのお腹はどんどん大きくなります。お母さんはつわりの反動もあり、食欲が出てくるため、食べすぎには注意しましょう。

※妊娠中に付加量が設定されている主な栄養素

体重増加が多い人、少ない人は自分の食生活を振り返ってみましょう。

近年は肥満だけではなく、やせ型も問題視されています。自分の体格に合った体重管理をしていきましょう。

[参考文献]
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~
令和3年3月 厚生労働省

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