※写真は診察中のものではありません。
NIPTとは一般に新型出生前検査と言われていたもので、現在正式には非侵襲性出生前遺伝学的検査と呼ばれています。妊娠11週〜15週頃の妊婦さんで希望する方が検査を受けています。(NIPT: Non-Invasive Prenatal genetic Testing)
当院はNIPTを実施する医療機関(連携施設)として認証を受けました。(2022年9月26日付け)
認証を受けた施設で行うNIPTの対象疾患は胎児の13、18および21トリソミーについてです。
NIPTについては以前、当院でNIPTを行っていない時期から東京ベイWeb通信の中で紹介・解説しています。
参考記事(2020年1月)
NIPT(非侵襲的出生前検査)って何ですか?〜胎児にリスクのない新しい出生前診断です〜
https://tokyobay-mc.jp/obstetrics_gynecology_blog/web05_34/
このときの記事の中でNIPTについて以下の事柄を中心に詳しく説明していますのでご覧ください。
◯NIPTってどういうことでしょう?
◯NIPTでは何がわかるのでしょうか?なんのために検査を受けるのでしょう?
◯NIPTはいつだれがどこで受けるのでしょうか?
◯NIPTとはちがう検査もあるのでしょうか?
なお、旧:NIPTコンソーシアム→現:出生前検査認証制度等運営委員会、など一部初掲載時とは変更になっている部分があります。当院の遺伝カウンセリング(NIPT)外来受診の際にはあらためて説明をお受けください。
◯当院でNIPTの対象となる妊婦さん
当院でNIPTを受けることが選択肢となる妊婦さんは原則として以下の方々です。
- 高年齢の妊婦さん
- 母体血清マーカー検査で、胎児が染色体トリソミーの可能性が高いと示唆された妊婦さん
- 染色体の数的な異常がある児を妊娠したことのある妊婦さん
- 妊婦か夫のどちらかが均衡型ロバートソン転座を持っていて、胎児が13トリソミーまたは21トリソミーとなる可能性が示唆される妊婦さん
- 胎児超音波検査で胎児が染色体の数的異常を持つ可能性が示唆された妊婦さん
それぞれにあてはまるか明らかでない方も遺伝カウンセリング(NIPT)外来を受診されてご相談ください。
◯当院NIPTのスケジュールと費用
NIPTは保険収載された検査ではなく、NIPTは自費診療のためかかる費用は受診料・検査料ともに自費になります。NIPT検査自体の費用の他に、自費初診料(または再診料)、カウンセリング料などがかかります。
具体的なスケジュールと費用の例は次のようになります。(2023年4月)
○初診時、1回目の受診時:
①自費初診料3,000円または②自費再診料1,000円(当科に妊娠初期から既に通院中の方など)
③遺伝カウンセリング料5,000円:専門医によるカウンセリングで、NIPT検査についての説明、対象となる胎児の疾患のこと、検査リスクと検査の限界などを理解していただき、検査を受けるかどうかを決めるお手伝いをします。検査を受けると決めた方は2回目以降の受診へ進みます。
○2回目の受診、NIPTの採血:
妊娠11週以降(11週以降なら1回目受診日と同日に行うこともできます)
④NIPT検査料130,000円(自費)
+再診料1,000円(1回目受診と同日の場合はかかりません)
○3回目の受診、検査結果をお伝えします。(採血のおよそ2週間後)
⑤自費再診料1,000円+遺伝カウンセリング料5,000円
検査結果によりその後の対応をどのようにするかなどをご相談します。
検査結果がすべて陰性でそれ以上の検査を希望されない場合などはここでNIPTについては終了となります。
ここまでの費用は①または②+③+④+⑤で142,000円〜145,000円となります。
当院で受検したNIPTにていずれかの疾患が陽性の結果だったなどでカウンセリングを受け、当院で羊水検査を行う場合には羊水検査の費用(日帰り自費入院)のうちの一部が減免されて約2万円となります。なお、これとは別の当院での通常の羊水検査は、高年妊娠のための心配や胎児異常の疑いなどで検査を希望されるもので、日帰り入院約11万円(自費)(妊娠15週以降に実施)となります。

当院はNIPTを実施する医療機関(連携施設)として日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会より認証を受けており、基幹施設は順天堂大学医学部附属浦安病院です。
出生前検査等認証制度運営委員会のホームページURL: https://jams-prenatal.jp