お産で入院!その時私はどうしたら!?~安心して出産を迎えるために~

みなさん、こんにちは。
産婦人科病棟の助産師です。
今回は、経腟分娩の入院~分娩~産後の生活の流れについて紹介いたします。
コロナ禍で両親学級も中止している現在、LDRや病棟の様子が分からず、分娩にむけて不安な思いを抱えている妊婦さんもいると思います。
妊婦さん達の不安が少しでも軽減できるように、病棟の様子やお産の流れについても併せて紹介いたします。

病棟について

4階北病棟は、産婦人科を中心とした産科混合病棟です。
当センターでは平均月に25人の赤ちゃんが病棟で産声をあげています。
2020年度は1年間で312人のお子さんが誕生しました。
スタッフは助産師29人、看護師1人、看護助手3人、医療クラーク1人(※2021年4月現在)で、入院患者さんのサポートを行っています。
産婦人科外来も担当していますので、外来から病棟までをサポートしています。

【入院病床】
個室部屋(20,350円/日)
2床室(8,800円/日)
4人部屋(2,200円/日):テレビ冷蔵庫付き
4人部屋(無料):テレビ冷蔵庫別料金

上記4種類からご希望を確認させていただいています。
※希望のお部屋に入れるように調整をしていますが、状況によってはご希望に添えないこともあります。部屋の希望は分娩予約時に確認をしています。
※入院費用は2021年7月現在の価格となっており、税込価格の表記となります。

<個室>

<2,200円の4人部屋>

お産の始まり

分娩の正期産は妊娠37週0日から妊娠41週6日までの期間のことです。妊娠37週前に出産することを早産、妊娠42週以降になると過期産と言います。
妊娠40週0日を出産予定日としていますが、あくまでも目安です。この正期産の間に出産できることを目指していきましょう。
出産が近づいてくると、お腹が張りやすくなったり(いつもは柔らかいお腹が固く触れること)、おりものが増えたり、たまに血が混じったり(おしるし)と体にもさまざまな変化が表れてきます。

陣痛や破水がないうちは、いつも通り過ごしていきましょう。ただ、正期産の期間に入ると安静にしている必要はありませんので、体を動かすことをお勧めします。例えば、お散歩したり、ストレッチや深呼吸をしてみたり、そして入院すると約1週間程度はお家を空けますので、冷蔵庫の中は大丈夫か、お掃除が行き届いているか、赤ちゃんと一緒に退院してきても準備万端かなど、そんな視点でお家を見渡してみてください。
そして大事なことは「いつ生まれてもいいよ~。」と、心の準備もしていきましょう。心と体、そして環境を整えてその時は迎えて欲しいと願っています。

~分娩のはじまり~
分娩は、『陣痛』か『破水』で始まることが多いです。
陣痛とは、10分以内で来る規則的な痛みのあるお腹の張りのことを言います。
破水とは、赤ちゃんを包んでいる膜が破れて、羊水が外に流れ出ることを言います。

陣痛が始まったかもしれない、破水した可能性がある場合は、病院の代表電話番号にお電話ください。
分娩の電話の場合、平日の日中は産婦人科外来、夜間・日祝日は4階北病棟の分娩担当助産師が電話対応致します。「これは受診したほうが良いのかな?」「様子見てもいいのかな?」「破水なのかな?」など心配な時は、遠慮なくお電話で相談ください。

~電話~
陣痛が始まったり、破水かなと思ったら、病院にお電話ください。
私たち助産師は、お産が始まってくると、お話している声や話し方でもお産が近いかなど、今の状況を判断することができます。そのため、お電話は妊婦さん自身にお願いしています。

電話するときには、診察券を手元に準備をお願いします。現在の状況、陣痛の有無・間隔・痛みの程度、破水の有無、胎動の有無、出血の有無などを確認します。
先ほどもお伝えした通り、助産師は緊急度を見極め、来院してもらうか、自宅待機にするかを判断しています。

では来院してください!となったら・・・
現在、新型コロナウイルス感染症が流行していますので、来院前に体温測定をお願いしています。体調に変化がないかだけでなく、毎日の体温測定も一緒に行っていきましょう。

余談ですが、一緒に暮らしているご家族の方も妊婦さんやお腹の赤ちゃんのために健康管理はいつも以上に行って欲しいです。
お電話では、お産の進行状況だけでなく、体温測定結果やその他の症状(咳、咽頭痛、倦怠感など)、周りの新型コロナウイルス感染症陽性の方との接触がないかなどを確認させていただきます。
来院する際は、事前に準備してあった荷物、母子手帳・診察券などを忘れないようにしましょう!

自宅でもう少し様子見ましょうとなったら・・・
前駆陣痛と言って一時的にお腹の張りが多くなったり、痛みが出てきたりすることがあります。一時的なことなので、2~3時間すると完全に消失してしまうことがあります。特に夜に感じることが多いと言われています。この前駆陣痛で入院することはありません。
前駆陣痛は陣痛の練習です。できるだけリラックスし、楽な姿勢で過ごしましょう。ぜひ、深呼吸の練習をしてみましょう。いざ、息を吸って、と言われても難しいものです。

寝られるときに寝て、食べられるときに食べるのが、お産を順調に進めるためのコツです。
病院ではシャワー浴だけになります。自宅にいる時は、ゆっくり湯船につかり、腹部~腰部を温めるのもお産の痛み=産痛を和らげることにつながります。
2021年7月現在、入院するとご家族の面会や付き添いはできません。そのため、お産の進行状況によりますが、可能な限り、安心できる人や環境の中で過ごして欲しいと思っています。

ご自宅で様子を見ていたけど、やっぱり不安!心配!となったら、またいつでも病院へ電話していただいて構いません。不安な部分は助産師が共有しますので、遠慮なくお電話でご相談ください。

さあ、いよいよ入院です!

平日の日中の場合は、通常の外来診察と同じように産婦人科外来で診察します。
分娩の進行所見があったら、入院が決定されます。入院が決まったら、外来スタッフが病棟へご案内します。
夜間・日祝日の場合は、救急外来入り口からお入りください。そこで受付をします。救急外来の看護師が体温測定や問診を行った後、4階北病棟へご案内します。助産師がお迎えし、LDRにご案内します。ご家族が一緒の場合は、入り口までの付き添いとなります。入院決定までは別行動になります。

LDRでは分娩監視装置(赤ちゃんの心音と陣痛間隔を計測する器械)を装着し、助産師が内診をします。分娩の進行があったら、入院となります。
※新型コロナウイルス感染症対策のため、病棟入り口までのご家族付き添いはおひとりだけでお願いします。産婦さんが入院したら、ご家族は自宅待機になりますので、ご帰宅いただきます。お電話は繋がるようにお願いします。

お産進行中、どう過ごす?

出産の大部分を占める分娩第1期と呼ばれる時間は、初産婦さんで平均10~12時間、経産婦さんで平均4~6時間と言われています。陣痛が始まった=入院ではありません。分娩第1期が開始したばかりは、ご自宅で過ごすことも可能です。そのため、陣痛が始まった直後はご家族で過ごすことも可能です。入院までは体の緊張をほぐし、安心して入院できるように、可能な限り一緒に過ごしてみてください。

平均所要時間は陣痛(10分以内で来る規則的な痛みのあるお腹の張り)が始まり、赤ちゃんが生まれるまでの平均時間です。あくまでも平均なので、初産婦さんでも平均時間より早くお産になったり、経産婦さんでも時間が掛かることもあります。原因は体質もありますが、陣痛の状況や赤ちゃんの大きさ、骨盤の大きさなど様々なものが影響していると言われています。あくまでも目安です。

特に初めて出産を経験する妊婦さんは、分娩進行中は「いつまで続くの!?」「まだなの!?」そう思うこともあるでしょう。
できるだけリラックスして、寝られるときに寝て、食べられるときに食べる、これが分娩を順調に進めるコツです。出産までに体の変化や陣痛の強さなど、変化があります。お産の進行具合はその都度、お伝えしていきます。

LDRはトイレ洗面付きの個室になっていますので、好きな音楽を聴いてリラックスしても良いですし、旦那さんやご家族にお電話をしながら(コロナ禍の現在は許可されています)、陣痛の間励ましてもらったり、気分転換するのも良いでしょう。
担当助産師が様子を伺いますが、不安な時や心配な時は遠慮なくナースコールでお知らせください。

記念すべき赤ちゃんとの初対面

子宮口が全開(10㎝)したら、赤ちゃんを迎える体位を取り、分娩の準備を始めます。
呼吸法などは担当助産師が声をかけるので、心配しなくても大丈夫です。周りにも数人のスタッフと医師とで赤ちゃんが出てくるお手伝いをします。
さあ、産まれるとなったら、目をしっかり開けて、赤ちゃんを迎えましょう。

以前は立ち合い分娩を行っていましたが、新型コロナウイルス感染症対策で立ち合い分娩や面会を制限している中、一人で出産するという不安はあると思います。
出産後、母子の状況と希望に応じて、スタッフもできる限り写真や動画撮影などお手伝いをさせていただくようにしています。写真撮影などご希望の際はバースプランへ記入するか、お声がけくださいね。

入院〜ご自宅に戻るまで(入院中の生活)

入院期間は、分娩当日を0日として、それぞれ経腟分娩で5日間、帝王切開分娩で7日間です。
経腟分娩、帝王切開分娩それぞれお産の方法は違っても、お産後の過ごし方に大きな変わりはありません。
その部分は『かけがえのない我が子のためにできること』の特集も覗いてみてください。

小児周産期web記事アーカイブ「かけがえのない我が子のためにできること」
URL: https://tokyobay-mc.jp/pediatrics_bloglist/

さいごに

新型コロナウイルス感染症の拡大のため、様々な制限がある中、不安なマタニティライフを送っている方も少なくないと思います。外来での助産師指導や助産師外来、産後もすくすく相談室で、助産師と面談できる機会があり、いろいろなお話ができる場を設けております。助産師外来は、助産師が診察を行います。(超音波検査も実施します。)1時間の予約枠を設けておりますので、ゆっくり話をすることが可能です。主治医が妊娠経過に問題ないと判断したら、助産師外来へ受診することができますので、ぜひ興味がある妊婦さんは助産師外来をご希望ください。助産師一同、お待ちしています。

今後も流行する感染症との戦いは続きます。今までも、妊婦さんやご家族の皆様は、十分注意しながら生活していると思います。できる限りみなさんが安心して安全で満足いくお産ができるよう、助産師も健康管理を十分に行いながら日々を過ごしております。通常でない生活の中ではありますが、一緒に頑張りましょう。

※写真に写っている患者さん役は当センター職員です。

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