塩分について考えた事はありますか?
こんにちは、栄養室です。今回は健康づくりに繋がる減塩の工夫についてお話します。みなさんは普段の食事でどれくらい塩分を摂っているか考えた事はありますか?

この食事の例では、塩分は1日約16g摂っている事になります。さて、この塩分量は多いのでしょうか?少ないのでしょうか?
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」※[1] では、成人の1日塩分(食塩相当量)男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標です。若いうちからの生活習慣病予防を推進する為、2020年の改訂で基準が0.5gずつ下がりました。この目標量と比較すると、先ほどの食生活では塩分を倍以上摂っている事になります。
また、高血圧症や慢性腎臓病の重症化予防の為には1日6g未満が望ましいとされています。塩分の過剰摂取が血圧上昇と関連がある事は多くの研究で明らかになっており、循環器疾患のリスクを抑制する為にも減塩がすすめられます。
※[1] 日本人の1日に必要なエネルギーと栄養素の量を示したもの

減塩してみましょう
ではどのようにして塩分を減らせばよいでしょうか。先ほどの食事を例にして減塩の工夫をしてみましょう。

食事を大きく変えなくても、少し気を付ける事で塩分を減らす事ができます。
*減塩のポイント

病院での塩分制限食
当院では塩分制限が必要な方には塩分1日6g未満の食事が提供されています。
*病院の減塩食の一例

無理なく減塩を実行する為には、薄味に慣れる事が必要です。入院中、塩分制限食(塩分1日6g未満)を食べている患者さんとのお話で、「初めのうちは味気ないなあって思っていたけど、今はおいしく食べています。」とよく聞きます。味覚は変わっていきますので、日々の食生活から意識できるといいですね!

参考・引用
日本人の食事摂取基準(2020年版)厚生労働省
塩分早わかり第3版 女子栄養大学出版