外科病棟の接遇改善チャレンジ!~信頼関係の第一歩は接遇から~

お仕事をされている皆様、日々業務をしていると接遇って大事だなぁって感じませんか?医療関係のお仕事でなくても、接遇を通してお客様(患者さん)の信頼を得ない限り仕事も円滑には進みませんし、「良い仕事をした」とは言えませんよね。しかし多忙の中でベストな接遇を提供するのは決して容易ではありません。人と接する職業はすべてそうですが、看護は特に、患者さんの気持ちを理解し寄り添うことが大切です。そのために、大前提として適切な接遇が行えなくてはならないのです。

忙しいからこそおろそかにはしたくない!

当病棟は、外科・消化器内科病棟で手術や内視鏡などの検査が多く、毎日バタバタしています。忙しく動き回っていると接遇がおろそかになってしまうこともしばしば…。そこで、毎週1回ずつ朝の申し送り後に、皆で接遇と身だしなみのチェックリストを読みあげて接遇に対する意識を高める取り組みをしています。

看護師という仕事では特に、意識して気をつけないと接遇がおろそかになりやすいポイントがいくつかあると思います。私自身が最近特に業務を通して難しいと感じるのは、タイムスケジュールについての接遇です。難しいと感じる理由の一つとして、業務の中で時間が予想できない部分があります。「患者さんの急変が起こってしまった」とか「前の患者さんの検査や処置が長引いた」などという事情から患者さんに待っていただく場面です。

病院という場所の特性上、業務に優先順位をつけなければいけないという事実を理解してくださる患者さんやご家族の方も多く、また、看護師の仕事は忙しいという考えが世間一般に浸透しています。止むを得ず待っていただくような状況が発生しても、「忙しくて大変ね」と気を使って声をかけていただくこともあります。しかし、患者さん自身も、ご家族も入院によって人生の危機的状況に直面していることもあり、私達は待っていただけることが当たり前であると勘違いしてはいけないのです。

時間は均一ではない

以前読んだ本の中で「時間は均一ではない」いう言葉がありました。みなさんもこれまでの経験でご存じだと思います。同じ1時間でも好きなことをしている1時間はあっという間に過ぎますが、退屈な1時間は長く感じられるものです。忙しいなかでもその感覚を忘れてはいけないなと感じさせられました。いろいろな事情はありますが、人に接する職業である看護師はサービス業であるとも言われています。決して特別ではないのです。だからこそ時間の管理には意識を高く向けなければいけません。約束事があって遅れる時は忙しい中でも出来る限り時間の目安は伝えるように心がけるようにしています。手術や処置の多い当病棟では特に、そのような意識が大切だと思います。

以前、患者さんからある苦情がありました。その内容は少し複雑で自分だけでは対応できず、上司の看護師に協力をお願いしました。その上司は謝罪をした上で「問題を1つずつ解決させていただきたいので、一つずつお話を伺っていってもよろしいですか、まず~のことからお願いします」と冷静に整理して対応していました。その後時間をかけて丁寧にお話を伺い対応させていただいた結果、患者さんには納得していただくことができました。

対応を真似したい上司、先輩がいる!

病棟にいると「この説明の仕方は、とてもわかりやすくて良いな」だったり「この先輩は、患者さんと信頼関係を築いていて素晴らしいな」と感じる場面がよくあります。私自身も良い対応をしている人を見たら、その対応や態度を真似させてもらっていますが、身近にお手本になる人が何人もいるので、接遇の意識が高く維持できます。もしあなたが働く職場が患者さん(お客さん)に対する接遇が悪い職場だったらどうでしょう。働き続けたいと思いますか?やっぱり働くなら患者さん、ご家族に親切、丁寧で接遇がちゃんとした職場で働きたいですよね。まだまだ至らない点もありますが、忙しいからこそ接遇を意識するという風土が根付いた職場でありたいと考えています。

これからもそのように努力し続けていきたいと思います。と、ここまで諭すように偉そうなことを述べさせていただきましたが、これは自分に対しての戒めでもあります(笑)。これからも多忙に流されず患者さんに誠意をもって対応していきたいと思います。

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部

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