チームで取り組む!糖尿病教育

みなさんこんにちは。
7階南病棟(総合内科)のナースです。

7階南病棟は総合内科であるため、様々な疾患を抱えている患者さんを、専門的な知識を持って看護できるように4つのチームに分かれて看護を行っています。
①認知症・緩和ケアチーム
②呼吸器チーム
③循環器チーム
④腎臓・糖尿病チーム
に分かれています。

今回は腎臓・糖尿病チームの取り組みの中の、「糖尿病教育」をご紹介します。

近年、生活習慣と社会環境の変化に伴い、糖尿病患者数が急速に増加しています。国際糖尿病連合(IDF)の発表によると、2015年現在で糖尿病患者数は4億1,500万人に上り、20~79歳の成人の糖尿病有病率は8.8%で、11人に1人が糖尿病有病者と推定されています。糖尿病は生活習慣病とも言われ、療養生活は患者さんの自己管理がとても重要です。その自己管理を支えるための患者教育は糖尿病治療の要ともいえます。そのような中で、7階南病棟では糖尿病患者さんへ効率よく統一した指導を行うため、2017年度7月から【糖尿病教育入院】のクリニカルパスの運用を開始しました。

糖尿病患者さんへの看護〜食事、血糖測定、インスリン管理〜

糖尿病教育入院の患者さんとかかわる際に、どの看護師が説明しても患者さんへ正確な情報を伝えられるように、チーム内で定期的に勉強会を開催し、スタッフの知識の向上に努めています。入院中の指導が、患者さんの今後の人生に関わってくる、ということをスタッフ一人ひとりが自覚し、患者さんの指導に関わるように意識しています。また、入院時に患者さんの生活状況やご本人様の性格・嗜好などを聴取して、退院後も指導した内容を継続できるのかを検討します。

たとえば、調理をすることが難しく、お弁当やお惣菜中心の生活になってしまう患者さんであれば、それを禁止するのではなく、お弁当の選択について相談したり、宅配の糖尿病弁当をすすめるなど、患者さんの個別性をふまえ指導を行うように心がけています。また、患者さんが自己管理することが難しいようであれば、ご家族へ指導を行ったり、社会福祉サービスの活用をするなど、ご自宅で生活できるように調整していきます。

インスリンの自己注射指導の様子

糖尿病入院治療における多職種連携〜医師、看護師、栄養士、理学療法士、薬剤師〜

多職種でチームとして患者さん・家族に関わり、在宅での管理にむけて指導を行います。入院中の経過や治療内容がわかりやすいように、入院前に「糖尿病教育入院スケジュール表」をお渡しし、医療者だけではなく患者さん自身にも治療に積極的に取り組んでもらう工夫をしています。

<教育入院にかかわるコメディカルとそれぞれの役割>
医師:糖尿病の病態と3大合併症について説明
看護師:インスリン自己注射・自己血糖測定の手技指導、低血糖・シックデイ・フットケアなどの日常生活での注意点の説明
栄養士:患者さんと面談し退院後の食生活の相談やアドバイスを行う
理学療法士:運動療法の必要性と個別の運動療法の指導
薬剤師:内服薬やインスリン製剤の説明、作用・副作用について、インスリンの手技の説明

7階病棟には、糖尿病療養指導士の資格を持った看護師が2名、糖尿病専門医が1名在籍しており、疑問点や不安なことがあってもすぐに対応することができます。また、退院後は外来にも糖尿病療養指導士がいますので、病棟での指導を外来へ引き継ぐことができます。外来に通ったり入院している糖尿病に悩む皆さんの力になりたい!と私たちは思っています。そのために、私たち自身もどんどん勉強し、成長し続けていきたいです。

また看護師の方で糖尿病や療養指導に興味のある方はぜひお問い合わせください。

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部

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