What’s in our bag! (Pockets?) 脳神経外科病棟、多職種の必需品見せてもらいました!

皆さんこんにちは!
脳神経外科病棟ナースです。

突然ですが、近年流行りのSNSのハッシュタグ*で、#whatsinmybag (私のカバンの中身)というものがあるのをご存知でしょうか。
有名人の方々が自分のカバンの中身を公開するという投稿につけられたハッシュタグです。
他人のバッグの中身なんて興味ないよ、という方も多いと思いますが、実際に見てみると、同じようなバッグでも仕事や家族構成などの生活背景、趣味嗜好により中身が全く違い、意外にも面白く興味深いんです。

前々回の記事(H29年4月21日配信)でも少し触れていますが、我が脳神経外科病棟には、医師・看護師をはじめ、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、薬剤師など多職種が協働しています。
当たり前ですが、それぞれの職種には異なった専門的背景があり、こだわりや必需品が違うはず…!
今回は脳神経外科病棟に出入りしている多職種の皆さんに、そのこだわりの持ち物を見せてもらいました。
まずは看護師からスタート!

1. 新人看護師

点滴の滴下数を計算したり、水分出納を出したりと大活躍の計算機、医療用のはさみと手指消毒用のジェル、ペンライトと新人看護師の必需品:ガイドブック(アンチョコ)!
持ち物のシンプルさに、新人のフレッシュさが漂います。

2. リーダー看護師

当センターの看護方式は、固定チームナーシングで、日勤にはチームごとにリーダー看護師がいます。
リーダー看護師は受け持ち看護師とは違い、パソコンの前にいる時間が多く伝票処理やデスクワークも多くなっています。
そのため、付箋やメモ帳、ペン類の種類も多くリーダー業務の日はペンケースを持ってくる、という看護師も多いです。
ベッドコントロール業務の一端を担うこともあり、消せるマーカーは必需品です。

3. 主任看護師

患者を受け持つこともあり、たくさんの会議もこなし、師長不在時には師長代行も行う…なんでも屋さん。
主任看護師の持ち物は、患者さんの状態を見るためのグッズ(ペンライトや手指消毒用ジェル)と、主に管理業務で使用するグッズ(専用PHS、印鑑、師長不在時にベッドコントロールのマーキングとして使用する消せるマーカーなど)が混在しています。
病棟全体のベッドコントロールをする機会が多いので、マーカーは当日退院患者マーキング用と翌日退院患者マーキング用を色分けするのがポイントです。

4. 病棟師長

管理職の雰囲気が強くなってきます。
様々な色のペンやマーカーで、ベッドや人事を管理します。
そして、ここで出てくる計算機は、新人のものとは役割ががらりと違い、コストの計算や人員配置の計算のために使用するものです。
管理職になると、専用PHSは四六時中鳴り、名刺を交換したり印鑑を押したりする機会が増えてきますので、かわいい小物で気分転換を!
ノートの中には秘密のメモがいろいろ…?
見せてもらえませんでした。笑

5. 脳神経外科医師

意外とすっきりしていますね!
脳神経外科領域では必需品のペンライトや、医師用のポケットガイドブックなど。
手帳は、ポケットに入れてもかさばらないサイズです。
医師も、診療以外に会議やミーティングが多くありますので予定を管理するための手帳は必需品です。

6. 病棟薬剤師

当センターには、病棟担当薬剤師がおり、平日の日中は病棟に常駐して、薬剤の管理や患者さんへの指導を行っています。
今回はその病棟担当薬剤師さんの持ち物を見せてもらいました。
印鑑三種類!!
調剤印、訂正印、普通の印鑑の三種だそうです。
患者さんに、より分かりやすい薬剤指導を行うためにタブレットを使用することもあります。
あとは薬剤関連のハンドブック、専用PHS(いつも気軽に電話をかけさせてもらっています)。

7. 理学療法士

それぞれの得意とする分野でも持ち物の中身は変わってくるようですが、ストップウォッチや打腱器、感覚検査のために使用する筆など、想像以上に理学療法士さんらしい持ち物でした。
初期評価をする患者さんがいるかいないかなど、その日にどのような患者さんを診る予定があるのかによって、持ち物は変わってくるそうです。

8. 言語聴覚士

嚥下(えんげ; 飲み込みの意)の訓練や、言語によるコミュニケーションに障害を持った方のリハビリを行ってくれる言語聴覚士さん。
持ち物もとても個性的です。
まずは嚥下の訓練や評価のために使用する舌圧子(ヘラのようなもの)、スポンジブラシ、とろみ剤、失語症訓練などで使用する絵カード、長谷川式簡易知能評価を行うときに使用するセットなど、一見何に使用するのかわからないものがたくさんあります。

9. 循環器内科医師

5階南病棟は脳神経外科病棟ですが、空床があるときは他科の患者さんも入院していらっしゃいます。
もちろん、脳外の患者さんを他科にコンサルトすることも多くあるので、脳神経外科病棟ですがいろいろな科の医師が出入りしています。
今回は偶然に通りかかった、循環器内科医師にもポケットの中身を見せてもらいました。
カテーテル検査終了後のスクラブ姿だったためか、ポケットの中身がとても少なかった循環器内科医師。
最小限の持ち物の中にメディカルディバイダー(医療用コンパス)など、循環器ドクターの必需品が見受けられます。

10. 最後に…看護部長!

看護部の代表である看護部長の#whatsinmybagは、名刺入れ、協会バッジ(協会員として外部の会議などに出席するときに付けるそうです)、印鑑と、会議の必需品であるノートとスケジュール帳(大きい!)などでした。
電卓は主に人員配置の計算やコストの計算に使うことが多いそうです。
こころよく見せていただけましたが、お願いする前はまさか見せていただけるとは思っていませんでした。笑

今回の取材を通して、各職種のプロフェッショナルとしてのこだわりを垣間見ることができ、改めて私たちはチームとしていろいろな視点から患者さんをみているのだという実感がわきました。
これからも、皆さんと一緒にプロフェッショナルとしての自覚を持ちながら頑張っていきたいと思います。

* ハッシュタグ(#)…ツイッターなどのSNSで、カテゴリをつけて投稿を検索しやすくするために使用するもの。

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部

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