~救急外来との連携 忙しい中でも快く入院を受ける~
最近、ネットニュースなどで断らない救急外来についての記事をよく見ますが、断らない救急を可能にするには入院受け入れをいつでもできる病棟がなければ成り立たないのではないかと病棟ナースはいつも思うものです。我が6南病棟は外科・消化器内科を主とした急性期病棟57床の病床数を運営しており、東京ベイの救急を頼りに受診した患者さんの入院を断らずに快く受けるべく大きな任務を果たしていると自負しています(笑)。
~57床 フルオープンまでの苦労の日々~
病院開院当初の6南病棟は30床からスタートしましたが、当初はまだ決まっていないシステムの中、通常業務の他に病棟を作り上げるという任務を果たさなければならず、忙しい毎日を送っていたことを思い出します。立ち上げの難しさを痛感したスタッフは悔しい思いをしながらも「どうにか病棟を立て直したい!良い病棟にしたい!」という気持ちをモチベーションに変えて、質の高い看護を実現できるよう奮闘してきました。ようやく昨年、病棟目標の1つであった57床のフルオープンを実現することができました!!
今回は、57床を守り抜くため、チーム体制を変え病棟運営をしてきた一部を紹介します!!!
~3チームがそれぞれ考え抜いた チーム活動~
昨年から、2チーム制だった看護体制を3チーム制に改定し、患者さんのニーズやケア度に合わせたチーム分けを行いました。スタッフのほぼ全員が、3チーム制でのチームナーシングの経験がありませんでしたので、手探りでの運用開始であり不安とともに歩んだ1年とも言えます。現在では3チーム制が定着し、各チームそれぞれの入院患者さんの特徴を反映した目標を立て看護実践しております。
<Aチーム> ★患者さんの思いや意向の支援を大切に!
ペアリングによるケアの質向上や、患者さんの入院から退院、そして退院後までの生活を支える看護展開を目指しています。処置やケアは2人1組で実施するよう心がけ、2人で患者さんと接することで必要なケアを多角的視点から考えることができます。
<Bチーム> ★「いつやるの、今でしょ!」をモットーに自主的に!
昨年から、ウォーキングカンファレンスをスタートしました。ウォーキングカンファレンスとは、患者さんのベッドサイドを日勤メンバーで訪室し、情報共有を行うことを指します。チームで患者さんの状態や環境を多くの視点から観察することで、状態の変化に早期に気が付けるという利点があります。また、モチベーションを保つためにもワークライフバランスを大切にし、チーム内で声を掛け合い定時退社できるよう心がけています。


<Cチーム> ★チームワークの源は、密な情報共有!
Cチームは6南病棟で一番患者さんの入退院が多いチームです。それに伴い患者さんの入院生活も目まぐるしく変化するためクリティカルパスの使用にて安全で統一性のある看護提供を目指しています。また、検査や手術が多くチーム全体で集まって話をする時間が少ないため、カンファレンスの時間を有効利用し、ストーマ患者さんのケア内容や退院後に処置が必要となる人への指導方法をチームで話し合っています。
このように3チームに分けることで、患者さんの全体像を把握し、質の高い看護ケアにつなげていくことができることが期待されます。また機能性を活かしたチーム展開により緊急入院のスムーズな受け入れへとつながっていると思っています。
~今まで作り上げてきてくれた、すべてのスタッフに感謝を~
6南棟の活動紹介でしたが、いかがでしたでしょうか?
フルオープン当初は、
・絶対に無理に決まっている
・すぐに病床数を減らしてもらわないと患者さんの安全や看護の質を維持できない
・忙しくて疲弊してしまう、離職してしまう人が増える
・どこから手をつけたらいいの……
・新しく入る職員の指導にまで手が届かないし、もどかしい
というマイナス思考や不安しかなかったことを覚えていますが、2017年より新たに仲間となった約10名のスタッフの力も大きな助けとなり、1年間病床数を減らすことなく運営することができました。そして、今の6南病棟があるのは、これまで立ち上げから関わってくれた全てのスタッフの努力や苦労があったことを忘れてはならないなと思っており、この場を借りて感謝したいと思います。
働くということは、いつでもいいことばかりが続くとは限らず、うまくいかないことや辛いこともあります。日々の積み重ねや努力が少しずつ形になってきた時にやりがいや達成感を感じ「また明日からも頑張ろう」という気持ちになるのだと私はこの病棟で働いて実感しています。特に医療現場ですから「患者さんのために何ができるか」という同じ目標を持ったスタッフたちと日々模索しながら仕事ができる環境があることは、専門職業人として幸せだと思っています。
2018年度の6南病棟は地域の皆様が安心して医療が受けられるよう、いつでも質の高い看護が提供できる体制を整え、緊急入院を快く受ける東京ベイNO1病棟を目指し挑戦し続けます。
今後の6南病棟に乞うご期待☆☆