みなさんこんにちは。
小児科病棟の看護師です。
みなさんは小児科病棟にどのようなイメージをお持ちですか?
「子どもは小さくてかわいい」「子どもに癒される」などのイメージを持つ方が多いと思います。
小児科看護師も、そんな子どもや赤ちゃんが大好きです。
しかし、それだけでは病とたたかう子供たちを助けることはできません。私たち小児科看護師には、採血、吸入、吸引、検温などの看護にプラスして、子どもの成長発達を促すことが求められています。
今回は、そんな小児科病棟を少しでも知ってもらいたいと思います。
小児科病棟にはベッドが30あります。
スタッフは、医師8名、看護師23名、保育士3名、事務1名、助手4名が働いています。
保育士がいることが小児科病棟の特色で、子どもの遊びを保障し、子どもらしい生活の援助を行う専門職です。保育士は、子どもたちを対象に絵本の読み聞かせやごっこ遊び、日常生活のスケジュールを子どもたちと作成するなど、子どもたちの「心のケア」、「遊びの提供」、「発達・成長の支援」を提供しています。さらにご家族を対象に入院生活・育児の悩みを傾聴し、共に考える家族支援を行っています。
小児の入院では、付き添いが必要な場合があります。特に4歳未満のお子さんの場合には、女性のご家族に24時間付き添いをお願いしています。ただし年少のご兄弟がいる場合や、お母さん自身が体調を崩したような場合など、どうしても付き添いができない場合には、『お預かり入院』というシステムを導入しています。お預かり入院できる部屋に限りはありますが、ぜひご相談ください。
また私たちの病棟は、小児内科・小児外科だけではなく、時には成人も入院する混合病棟です。そのため、入院患者さんは、生まれたばかりの新生児から乳児、幼児、学童児はもちろん、成人に及びます。
対象疾患も、小児特有の川崎病や黄疸から、肺炎・RS、胃腸炎、大腸ポリペクトミー、白内障手術、尿路感染症など様々です。
病棟は、水族館をイメージして壁にたくさんの海の生き物が描かれています。
子どもたちが気分転換して遊べるプレイルームもあり、デイルームにはマンガ本、絵本が置いてあります。
少しでも恐怖心が軽減できるように、森や海の中をイメージした処置室もあります。
また世間ではテレビ・ビデオなどの電化製品が広く流通していますが、当病棟ではお子様の自然な成長をうながすため、メディアから離れた環境下で子供たちの発達に応じた遊びを取り入れています。
最後に、当病棟ではスタッフ全員が関わる夏祭り、クリスマス会、ひな祭りなど年にいくつかの行事が催されています。子供たちもご家族も笑顔でリラックスできる貴重な行事です。準備から実施まで、保育士を中心として医師・看護師が協力しています。子どもたち・ご家族はもちろん、行事を開催しているスタッフも、笑顔で楽しみながら行っています。
私たちは患者さんに笑顔が訪れることを心から楽しみにしています。病気はつらい体験ですが、少しでも安らぎが届きますように。