こんにちは。今回は看護部医療安全委員会についてご紹介をいたします。看護部医療安全委員会は、月1回の委員会活動と院内の医療安全部会への参加をしています。
委員会では2か月に1回、実際に当センターで発生したインシデント・アクシデント事例に対して、RCA(Root Cause Analysis 根本原因)分析を委員全員で行なっています。RCA分析は、2つのチームに分かれて、限られた時間でそれぞれのチームが気になる1箇所の「なぜなぜ?」分析を行なっています。同じ事例の異なる箇所をチーム毎に分析します。1回の分析で2倍の学習が行えています。そして、限られた時間で根本原因までを出すことが求められるので、委員のメンバーは頭をフル回転させて参加しています。


看護部の医療安全委員会で第一に大切にしていることは、患者さんの安全を守ることですが、看護師の安全を守ることも大切にしています。看護部全体で共有した方がよい事例については、まず委員会メンバーで事例と対策を共有する時間を設けています。類似性の高いインシデント・アクシデントは可能な限り未然に防ぎたいと考えています。
医療安全は、起こってしまった事故の分析をすることも重要なことですが、事故を起こさないように日頃から感度高くアンテナを張り、医療事故を防ぐことも求められます。メンバー全員のインシデント・アクシデントの分析スキルをあげるために、レポートの書き方や振り返り方法についてワンポイントレッスンをしています。その結果4月当初と比べ、必要な振り返りができているレポート報告が増えてきました。このように、医療安全委員会のメンバーは、自部署内のスタッフの個々の振り返りと事例共有をどのように改善すべきか、日々考えています。
医療安全委員が院内研修会の講師を務めました
先日、教育委員会より研修依頼があり、委員を派遣しました。依頼されてから研修開催日までにあまり時間的余裕はありませんでしたが、講師依頼を受けたメンバーは、「まずは自分が外部研修を受けて学習したい」と考えました。そして、実際に外部研修を受講しました。また別の講師依頼を頼まれたケースでは、研修企画案をなんどもなんども練り直し、どのような進行だと明日からすぐにつかえるものになるか、参加型の研修になるかなど考えました。その甲斐があり、研修中に眠りの世界(笑)に旅立ってしまう人はひとりもいませんでした。
医療安全委員会は、今年度より委員長が変わり委員会の進行も模索中ですが、そのメンバーが率先して自ら院内の医療安全を考え行動できるような組織を目指しています。
看護部医療安全委員会委員長 大場倫子