≪新人研修報告:多重課題研修≫〜模擬患者さんのリアルな訴えに新人看護師が真剣対応!〜

新人看護師達が4月に入職してから早くも3か月が経ち、配属先ではそれぞれ3~4名の患者さん達を担当しながら日々奮闘しながら働いています。念願叶ってたどり着いた看護師の世界。胸躍らせながら研修にも、ユニフォームにも袖を通した4月。慣れない環境に戸惑いながら、初めて会う自分が担当する患者さん。学生のころとは全然違う!と衝撃をうけながらも、緊張をひた隠しに前を向いた5月。6月は新人同志で会うことも少なくなっていたから、研修とはいえ、みんなで協力しながら外で作ったお好み焼きややきそばは格別な味だったね。そしていよいよ、7月。あちらこちらの病棟では勤務表に夜勤のマークがちらほらと。少なからず背筋が伸びた気持ちで勤務表を見たのではないかしら?

その前に・・・。教育企画委員会では、少しでも夜勤の緊張を和らげて勤務に臨めるように「新人多重課題研修」を企画・実施しています。今年も例年通り6~7名の教育企画委員が、1回の研修を新人4名ずつに振り分け、計8回、4日間の研修を行いました。この研修は集合研修ではなく、少人数でシミュレーションを行う方法です。
研修の方法は3名の模擬患者(シナリオはありますが、アドリブが上手な選りすぐりの教育企画委員の演技派ナース)が設定されます!その模擬患者を担当する新人は、今までの経験や持っている知識を総動員して、緊張しながらもそこで様々な多重課題が生じた場面に遭遇し、一生懸命対応します。

そんな研修の一場面を紹介すると、60代の模擬患者Bさんがナースコールを押してくるところから始まります。新人看護師が「どうしましたか?」と尋ねると、模擬患者Bさんは「点滴が終わりそうです。」と教えてくれます。点滴の滴下合わせはだいぶできるようになっていますし、点滴のポイント刺入部の確認や発赤、腫脹が無いか等を確認することもできます。しかし、お向かいのベッドに寝ている模擬患者Aさんは認知症で「トイレに行きたい」と制止がききません。それでも困らず、上手に声をかけることができます。そして落ち着く暇もなくもう一人、模擬患者Cさんのベッドサイドアラームが鳴りやみません。「呼吸状態が悪いのかな?なんだろう。でもトイレ介助をリーダーにお願いするなんてしていいのかしら?」と、新人の心の声と模擬患者のリアルな訴えに必死に応えようと実施する8分は緊張感に包まれたあっという間の時間です。研修の振り返りの時間では、新人4名と教育委員、そして患者役、リーダー看護師役の教育企画委員からリアルなコメントをもらったり、自分の意見を言ったり、同期が対応する姿を見て、改めて自分の行動を振り返るチャンスにもなっていました。

看護師になってからも、目の前の患者さんのために新人看護師は絶えず向上心を胸に日々業務にあたっています。私たち教育企画委員はいつもそんな新人看護師達の力になれるように、研修プログラムの刷新に邁進しています。東京ベイで働いている新人看護師の皆さん、そしてこれから東京ベイで働こうと思っている看護師の皆さん、私たちと一緒に東京ベイで看護を学んでいきましょう!

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部

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