忌憚のない意見交換で他職種との連携をより良いものに~東京ベイだけにとどまらない透析室の懇親会~

透析室は医師・診療看護師・看護師・臨床工学技士・看護助手・医師事務が共に働いており、時には栄養士・臨床検査技師・メディカルソーシャルワーカー・臨床放射線技師など、多くの職種の方々の協力を得て成り立っています。

透析治療は、週に3回、3~4時間の治療が必要であり、ほとんどの患者さんが生涯にわたって治療を継続しなければなりません。透析看護は、そんな患者さんの透析中の看護のみならず、継続治療が行える家庭環境か、在宅での食事や服薬は医師の指示を理解して行えているかなど多岐にわたって状況把握を行い、時には検査結果を用いながら療養指導も行う必要があります。

このように、深く長い関わりの中で患者さんの療養生活を支援していかなくてはいけない為、透析室の看護師は、経験豊富なベテラン看護師がほとんどです。

しかし、透析業務に関しては未経験で透析室勤務となった看護師の方が多く、日々、業務の合間に勉強会を行いながら患者さんの看護にあたっています。

そのため、各職種の方々と相談し、専門的な意見を聞かせて頂く機会が多く、そんな透析室ですから、職種間の壁を取り払い、コミュニケーションを円滑にすることが、業務を効率よく進める為に必要な要素のうちのひとつと言えます。

去る6月16日(金)~6月18日(日)、神奈川県のパシフィコ横浜において日本透析医学会が開催されました。この日本透析医学会参加の為、当協会に所属する腎臓内科や透析室を有する施設の、医師や看護師や臨床工学技士の方々が、全国各地から横浜に集まり、一同に会する機会に恵まれました。

その日本透析医学会の日程に合わせて、「第1回 地域医療振興協会腎臓内科委員会」の立ち上げが行われ、協会施設の管理者・病院長をはじめ、腎臓内科に関わる先生方、私達看護師や臨床工学技士も参加し、とても大きな「懇親会」が開催されました。

地域医療振興協会腎臓内科委員会では、各施設の現状報告からはじまり、各施設間の腎臓内科・透析業務の連携についてなどの話し合いが行われました。新しく透析室を開設し、業務手順やマニュアルの作成中である施設の方とは、すでに作成・運用されている施設のマニュアルやパスを提供し情報共有を図るなど、活発な多職種・施設間交流が行われました。

透析室は専門性の高い知識や技術が必要となる部署ですので、この地域医療振興協会腎臓内科委員会の発足によって、協会内の他施設の皆様と実際にお会いしてお話させて頂くことで、業務のことや患者管理など、透析室の特殊性を知るもの同士で相談し合えるという、メリットもあります。また、これを機に施設間の交流が持てるようになり、今後仕事をしていく上での心強いパイプができました。

 

このような会を通して強く思うのは透析というのは多職種の関わるチーム医療なんだ、ということです。どこの施設にとっても、どの職種が欠けても成り立ちません。

私たちはこれからも他職種の方々と協力しチームワーク良く、患者さんにより良いサービスを提供するため透析室を盛り上げていきたいと思います!

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部

メニュー