皆さんこんにちは!東京べイの手術室看護師です!
度々、こちらで皆さんに、東京ベイの手術室をご紹介させていただいてますが、オペ室にいる私たちはどんな1日を過ごしているか、イメージがつかないという人も多いのではないでしょうか。
手術室の入り口は大きな扉で閉められており、中の様子を覗こうにもなかなか見えないですよね。同じ病院内で働いていてもオペ室での業務は、オペ室で働いているスタッフにしか分からないことも・・・・・
そんな謎が多いオペ室の看護師ですが、今回は手術室看護師の朝の準備に密着したので紹介していきます!手術室で働くオペナースの仕事は、手術中だけでなく準備から後片付けの手術前後も大切な業務の一つです。
実は、手術室看護師は、1日のスケジュールの中でも “術前準備” に時間をかけています!
準備がきっちり出来ていなければ手術をスムーズに進めることができないため、安全に安心してオペを始めるためにも環境を整えることが大切なのです!
手術中に必要な物品が準備できていないなんてことがあったら手術が止まってしまったり、予定通りに進まないこともあります。そのため、手術前に看護師たちは様々な工夫をし、準備をしていき、万全な状態で患者さんをお迎えするように心がけています。
主な準備の流れは以下の通りです。
8:30 朝礼と申し送り
外回りの看護師や、一緒に手術に入る先輩などとコミュニケーションをとり手術を受ける患者さんについて情報共有します。
手術歴や既往歴、術式、ドクターの治療方針などの情報をきっちり押さえておきます。
手術室では血液汚染などのリスクが高いため感染予防のためにも感染症は必ずチェックしておきます。
8:50 手術をするための物品の準備
術中に使用される衛生材料や手術材料などを揃えます。
手術によって使用される針や糸の種類も違うため、確認をしながら物品を集めていきます。

・部屋のセッティングと配置
セッティングでは、手術用ベッドを整えたり、保温用ウォーマー、電気メス、フットポンプ、ターニケットなどは、セッティングを行うときに動作に問題がないか確認します。
麻酔器周りの物品が不足していると、麻酔の導入に影響が出てしまうため、しっかり確認します!

・器械展開と準備
オペで使用される滅菌された器械を展開しますが、手洗いを済ませてガウンを着用して清潔な状態で器械展開をします。
器械展開の時にメスの刃などをつけたり、器械を並び替えたりします。
人によっては使いやすい器械の並べ方に変えたり、自分が手術介助を行いやすいように環境を整えることも準備として大切なのです。

・空調の調整

人にとって快適な室温・湿度は、室温 24 ± 2℃、湿度 50 ~ 60%とされています。着衣がない場合では30℃前後と言われています!手術室では入室時 25~28℃に調整されることが望ましいとされています。
手術室では、さまざまな要因で体温を喪失することが知られています。患者さんが使用する手術台や掛け物を加温することで、伝導による熱の喪失を予防します。
麻酔導入前からの低体温予防が、術後の回復過程においても重要なポイントとなりますので、入室前から熱を喪失しにくい環境を整えることも手術看護の1つ!
これらが準備の流れになりますが、物品の準備と部屋のセッティングが重要になります。
手術の前はもちろん、一つの手術が終わって次の手術に移るまでの間に、迅速かつ適切に手術室の環境を整えて、私たち手術室看護師はまごころに工夫を乗せて、これからも一人一人の患者さんをお迎えしていきます。