STOP熱中症大作戦〜「環境」「からだ」「行動」から熱中症を科学する〜

こんにちは!救急外来看護師です。
梅雨の時期となり、今年も夏が近づいてきましたね。しかしまだまだ新型コロナウイルスへの対策としてマスクの着用が必須です。そのため、今回は熱中症の注意点と対処方法をお伝えします。

まず、2020年の夏(6~9月)に熱中症で救急搬送された人の数は、全国で6万4,869人でした。ステイホームの影響で2019年の同期より2,000人少ないですが、年齢層別にみた場合には高齢者の割合が増加し、少年(7~18歳未満)の割合が約3分の2に低下しました。今年も緊急事態宣言の有無にかかわらず、感染予防のための外出自粛が求められることとなりそうです。そうすると、身体が外の暑さになれないまま暑い季節に突入するため、通常よりも熱中症にかかるリスクが上がります。そのため今回は、熱中症に関する注意点をお伝えしたいと思います。

熱中症になりやすい要因はなに…?

→熱中症を引き起こす条件は「環境」「からだ」「行動」によるものがあります。

1.熱中症になりやすい環境とは…?

★暑くない日でも気を付けて!
「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどが挙げられます。そのため、気温が高い日、日差しが強い日には注意している方も多いと思いますが、暑い日の気温の変化だけでなく、ジメジメとした湿度の高い日にも注意が必要です。

★熱中症になるのは炎天下の外だけじゃない!
熱中症の発生場所として最も多いのが「住居」です。新型コロナウイルスの流行に伴い、住居内での熱中症発生率は上昇しています。搬送される高齢者の患者さんで多いのが、「閉め切った室内で過ごしている」「部屋にエアコンがない」の2点です。さらに、認知症などで季節の感覚が失われてしまい、暑い真夏に冬服を重ね着して過ごしてしまうことで熱中症になってしまう患者さんもいます。

2.「からだ」の要因って…?

★全年齢・老若男女問わず注意が必要!
持病がない元気な方でも誰でも熱中症になる可能性があります。下痢やインフルエンザなどによる脱水状態、二日酔いや寝不足による体調不良などの時にも注意が必要です。
ただ特に注意が必要なのは、高齢者や乳幼児、肥満の方、糖尿病や精神疾患などの持病がある方、低栄養状態の方です。乳幼児の場合は、大人よりもマスク着用に注意が必要です。特に2歳未満の場合は熱中症に加えて窒息の危険も高まるため、布マスクは使用すべきではないとされています。

3.「行動」による要因とは…?

激しい運動や慣れない運動、長時間の屋外作業、水分摂取ができないなどの状況によって、汗や皮膚温度で体温調節ができなくなり、体温が上昇します。そのため身体の調節機能のバランスが破綻し、身体にどんどん熱が溜まり、熱中症となります。

4.予防するにはどうすればいいの…?

  • 徐々に身体を暑さに慣らす
  • 室内の温度を測る
  • エアコンや扇風機、冷水シャワーなどを活用する
  • 体調の悪いときには特に注意する
  • こまめに水分補給をし、体調に異変があるときは早めに休憩する
  • 塩分の入ったスポーツドリンクなどで水分補給を行う
  • 風通しの良い服装をする
  • 運動をする際は暑い時間帯を避ける
  • 高齢者を孤独にしない(目を離した隙に厚着で散歩?)!

5.熱中症かもしれない…どうすればいい?

熱中症には重症度があり、Ⅰ度~Ⅲ度に分けられます。
Ⅰ度:めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)、手足のしびれ、気分不快
Ⅱ度:頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
Ⅲ度:意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温、肝機能異常、腎機能障害、血液凝固障害

これらの熱中症を疑う症状がある場合、放置してはいけません。応急処置が必要となります。
①涼しい環境への避難
②脱衣と冷却
③水分・塩分の補給
④医療機関へ運ぶ

東京ベイ救急外来では、受診して帰宅する際は、医師より帰宅後の注意点を記載した用紙をお渡ししています。また、判断に迷った際には24時間受付していますので、電話相談・救急受診可能です。お困りのことがございましたら、いつでもご相談ください。

熱中症搬送患者数について
令和2年(2020年)夏の熱中症救急搬送は6.5万人 新型コロナで年齢構成や発生場所、重症度に影響? | スポーツ栄養Web【一般社団法人日本スポーツ栄養協会(SNDJ)公式情報サイト】(sndj-web.jp)

熱中症対策について
環境省熱中症予防情報サイト 熱中症の予防方法と対処方法(env.go.jp)

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