みなさんこんにちは!ICUナースです!今月のICU日記は看護管理者が書いています。

看護管理に関わることはもちろん、日々のベッドコントロールに関わること、マネジメントスキルの向上などを念頭に看護管理者も研修があります。今回は6月に勝原先生をお招きして行われた、管理に関わる看護倫理『いま改めて看護管理とは、を考える』について学びを深めました。

そもそも『倫理』『倫理的問題が生じている』ってナンダ…?
倫理を言葉にすること自体難しいのですが、『道徳としておかしいのかもしれない』、『なにか腑に落ちない』と感じることが、『倫理的問題が生じている』と捉えてもいいのかもしれないなぁ。

ICUでは患者さんを看ている中で、生命の危機的状況における倫理的問題が生じることが多々あります。患者さんが苦痛を感じる中で、生命予後に関わること、患者ご家族の患者本人への思いに関することなど、倫理的問題は個別的で様々です。しかしながら、患者さんに関わることはもちろん、スタッフ間(看護師だけに関わらず)のやりとりに関する倫理的問題も生じていることも。

例えば、スタッフ教育に関してAさんは『こうした方が良い』と言っているが、Bさんは『このシステムを使った方が効率的だ』といった感じで、話の折り合いがついていない場面を目撃したとします。看護管理者である私は、どちらの方法も正しいし間違っていない、どちらの方法を選ぶことが部署にとってベストなのか、倫理的ジレンマを感じています。

勝原先生は、周囲のスタッフの状況、看護部の意向、病院の方針、そして看護管理者である自分の意向と沿うものを踏まえ、どちらの方が重要なのか天秤にかけて捉え、考えることが大切だとおっしゃっていました。この天秤が大事なのです。

まずは倫理的問題が生じていることを捉える(これを倫理的感受性といいます)、そしてその問題を天秤にかけてどちらが良いかを考える、という流れで問題を把握し、看護管理者としての意思決定につなげていく。この様に、倫理的問題を解決していくのです。うーん、看護管理者としての倫理って、またさらに難しい…。

とはいえ、今回の研修を通して、新たな視点を身につけることができました。現在起こっている事象が当たり前と思わず、倫理的感受性を磨いていきたいものです。

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 看護部/ICU/CCU部門

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