安全な治療を支える徹底的な下準備~すべては患者さんのために~

今日は私たち臨床工学技士の仕事内容についてお話ししたいと思います。
過去にもこの東京ベイWEB通信で私たちの業務についてご紹介しましたが、今回はカテーテル室業務と手術室業務(主に心臓外科)の2部署での“準備”についてお話をしたいと思います。

準備といっても当日に必要な機器の準備や人工心肺のセットアップだけではなく、前日にカルテを開いて、患者さんの情報や病態について調べる、という下準備です。
血液データ、心電図や心エコーなどの生理学的検査、レントゲンやCTなどの画像検査・・と、患者さんの様々な情報を把握し、患者さんごとに臨床工学技士用の情報シートを作成します。
更に心臓カテーテルであれば、どこの病変に対しどのような治療法なのか、手術であればどのような手術方法なのかを把握します。これをもとにカテーテル室や手術室の担当者が事前に検討会を行っています。

情報シートの一例
心臓外科 人工心肺用
心臓カテーテル用

術前に患者さんごとの情報シートを作成するというデスクワーク作業は、実は非常に大切なものです。
この時作成した情報をもとに、カテーテル治療当日に使うデバイス(治療器具)を予測、準備することができます。何種類もある血管カテーテルやガイドワイヤー、バルーン、ステント類などを使用する可能性が高いものを予測しておき、当日治療中にいち早く的確に医師へ渡すことでスムーズに安全な治療を行うことができます。

また治療する病変の性状や部位などの違いを理解することで、バイタルサインなどの生体情報の変化にいち早く気付くことができ、治療中の合併症などを最小限に抑えられます。
心臓手術では、患者さんのリスクファクターなど把握することで、体外循環のデメリットを最小限に抑えるように努め、また術式を理解して、術者と同じ目線で手術に望めるようにすること。
このように臨床工学技士として業務内容は違いますが、ドクターをサポートしバックアップすることで患者さんにとって安全であること、かつ治療効果が最大限になることに繋がると考えます。この他にもカルテから患者さんの情報を集めるということは私たちの知識の向上にも繋がると考えています。
今後も安全で質の高い医療を提供できるように努力していきたいと思います。

メニュー