こんなに早くから始める集中治療室での早期リハビリ

皆さま、こんにちは。
集中治療室(ICU)にとって第2回となるweb通信は、ICUにおけるリハビリテーションについて紹介します。

皆さまは、集中治療室でのリハビリテーションと言われて、人工呼吸器が付いている患者さんが、座ったり、立ったり、歩いたりしている姿が想像できるでしょうか。
集中治療室で状態の悪い時期から早期に始めるリハビリテーションは、自分がどこにいるかわからなくなってしまうことを防いだり(このような状態を「せん妄」と言います)、集中治療室から出た後、はたまた退院した後の、身体機能が出来るだけ元の状態に戻るのに、効果があると言われています。
当院集中治療室では、専従・専任のリハビリスタッフは配置していませんが、スムーズに患者さんへのリハビリが行えるように様々な工夫をしており、その一部をご紹介します。

<朝のICUラウンド>

朝のICUラウンドには、私たちリハビリ療法士も毎日参加しています。
ICUラウンドでは治療方針やリハビリの進行状態を多職種で共有し、患者さんごとにリハビリの開始や現在の進み具合、集中治療室で目指すべきゴールなどを確認します。

<看護部・リハビリテーション室合同の早期離床研修会>

集中治療室の患者のリハビリの多くは、看護師とリハビリ療法士の共同で行われます。
特に人工呼吸器を装着している患者さんは、リハビリ中に管が抜けてしまうと大変ですので、協力して注意しながら行う必要があります。
そこで、看護師とリハビリ療法士の合同企画による、合同研修会「早期離床」を2014年から定期的に開催しています。
早期離床に関する座学に加え、ICUで人工呼吸器が装着されている患者さんの離床シミュレーションを行っています。
また、看護師とリハビリ療法士の異なる専門職の視点から業務特性も考慮した連携のポイントを情報共有することも重要です。
実際のICUで治療中の患者さんを想定した活発なワークショップを通じて、多職種が互いに尊重しあい、患者さんの早期離床に向けて十分連携を取れるよう努めています。

<摂食嚥下リハビリテーション>

当院には“食べられるなら自分の口を使って食べよう”という文化が根付いており、気管切開チューブが挿入されている患者さんも、リハビリを行い飲んだり食べたり出来るように訓練を行います。
2014年から「飲水・摂食リハビリ依頼の手順」を使用して、問題ない患者さんと言語聴覚士による専門的な嚥下評価や食形態の選択・訓練が必要な患者さんをスクリーニングしています。

<ICU離脱に向けたABCDEFバンドル>

米国集中治療医学会SCCMはICU離脱(ICU Liberation)というキャンペーンの中で、“ABCDEFバンドル”を紹介しています。
これは、「A:痛みの評価と予防・管理、B:覚醒トライアルと自発呼吸トライアル、C:鎮痛鎮静剤の選択、D:せん妄の評価と予防・管理、E:早期離床・運動、F:家族介入」を推奨するバンドルです。
根拠となる文献や教材が紹介されており、必見です!

SCCMホームページより引用
( http://www.iculiberation.org/Pages/default.aspx )

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科(集中治療部門)

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