東京ベイ総合内科は院内の教育だけでなく、院外に向けた学会・講演会なども積極的に行っており、2019年度も沢山の活躍が見られました。実臨床やカンファレンスで身につけた知識や経験を外に発信することで、経験を共有しつつ自分の学びと成長を再確認することができます。東京ベイ総合内科の予演会は本番よりも厳しいという定評があり、それを乗り越えることで自信を持って皆発表に望んでいます。それでは発表を担当したレジデントの声を聞いてみましょう。

能條医師(PGY4)

当院で総合内科後期研修プログラムでは2回以上の学会発表をさせていただく機会があります。初期研修医が終了した段階で学会への参加経験が少ない中で、どのような内容が興味深いか、日常の症例から深い学びを得られるTake Home Messageを作り出すかという事は非常に難しいと思います。当院では上級医と1対1での症例の検討やディスカッションをもとに発表準備をしており、学会発表におけるイロハから指導をいただけます。しかしながら当院での特徴はそれ以上に総合内科全体での討論会です。当院での討論会においては海外ジャーナルへの発表に耐えうるだけの発表かどうか、どのようにしたらインパクトの高い論文や発表にすることができるのかを検討していきます。

目指している発表の質が高い分、症例選びから発表を作り直したり、数十・数百の論文を読み漁ることは日常診療の合間にしていくには大変でしたが、どの分野に進んでも通用する能力でもあり、非常に勉強にもなりました。長い医者人生の中で一から指導を受けられる機会が少ない中で、初めからその道のプロの先生と討論する機会がある当院は貴重なものだと思います。当院ではアメリカのレジデンシープログラムを参考にした臨床プログラムだけでなく、上記のような研究発表の機会もあり、研修中に海外ジャーナルに発表を出す先生方も多く、またバックアップ体制もあります。臨床の症例も多く、臨床発表に興味がある先生はぜひ当院の研修の見学を検討してみてください。

村田医師(PGY3)

この度2月8日に開催された関東内科地方会で症例発表をさせていただきました。東京ベイ総合内科スタッフの松尾先生が指導にあたってくださいました。たった一つの症例報告を土台に、その症例が疾患全体としてどのようなところに位置付けられるのか、どのような点が今後の臨床で生かせるのかなど考察の展開を導いてくださいました。同じ診断であっても臨床において同じ患者は一人としておらず、珍しくない症例であっても、視点を少し変えると様々な臨床的疑問にぶつかります。ベイの指導医の先生達はその疑問を大事にする「アンテナ」を多く持っており、日々「臨床は本当に奥深く面白いものだ。」と私たちに教えてくれます。今回の経験を通して、学会発表のみならず自分が経験し、勉強した症例を論文にして世に広く発信したいとのモチベーションも生まれました。

終わりに

このように東京ベイGIMは2019年度も院内、院外ともに活動し、学び、成長してきました。2020年度も引き続き頑張っていきます。

【東京ベイ・浦安市川医療センター活動記録】
2019.6.8 ACP日本支部年次総会・講演会2019
企画演題:
平岡栄治ほか 最新論文から始まるレクチャーマラソン

口頭演題:
松尾裕一郎 Japanese people tend to overestimate their future cardiovascular disease risk. → 若手医師部門 黒川賞(最優秀演題賞)受賞
益岡友里恵 Non-resolving pneumonia long time after catheter ablation for atrial fibrillation

ポスター演題:
平松由布希 No show and delayed diagnosis of lung cancer: importance of the reminder system
岩田太志 Abdominal pain can be the only manifestation of Legionella pneumonia: Role of routine chest X-ray.
原裕樹 Hypermagnesemia induced by bowel preparation prior to colonoscopy in a patient without renal failure

2019.7.14 第652回 日本内科学会関東地方会
池田朱里 急性心膜心筋炎で発症した成人発症Still病の症例

2019.9.15 第19回 日本病院総合診療医学会 学術総会
公募企画:
平岡栄治、江原淳、松尾裕一郎、内山秀平、末田敬四郎、西見由梨花
高齢者骨折手術の周術期におけるホスピタリストの役割

2019.10.5 第654回 日本内科学会関東地方会
金澤悠 甲状腺機能亢進症による門脈血栓症を繰り返した1例

2020.2.8 第657回 日本内科学会関東地方会
眞柴貴久 意識障害を契機に診断された全身性エリテマトーデスによる自己免疫性血小板減少性紫斑病の1例
村田有里恵 保存的加療で改善した腹腔内遊離ガスが疑われた気腫性膀胱炎の1例

2020.2.21 第20回 日本病院総合診療医学会 学術総会
公募企画:
松尾裕一郎、平岡栄治、加藤綾、八角和大、村井馨菜英、山崎寛
人生会議しよう〜急性期病院でのAdvance Care Planning〜

Case Report
Matsuo Y, Yamada T, Hiraoka E. Unique presentation of cricoid cartilage fracture causing intermittent dyspnea without preceding trauma. Nagoya J Med Sci. 2019;81(4):687-91.

Original Article
Noriyoshi Ishizuka, Eiji Hiraoka, et al. Clinical characteristics, decision-making capacity, and resuscitation preference of elderly patients with acute heart failure in Japan:a single-center descriptive study JHGM 2020:2-1

書籍
編集責任:平岡栄治ほか
Hospitalist 2018年4号 特集:心不全

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