目指すはホスピタリストの頂点!〜東京ベイ総合内科レジデントの1日〜

東京ベイ総合内科です。2019年度が始まり1ヶ月程度が経過しました。毎日たくさんの症例に関わりながら忙しくも充実した時間が流れ、レジデントは皆日々成長中です!今回は総合内科レジデントがどのような仕事をしているか、その1日を紹介します。

毎日のモーニングレポートと専門科合同カンファレンス

一日の始まりは、7時半からの”モーニングレポート”と呼ばれる症例カンファレンスです。前日の当直者は当直帯に入院した患者さんの症例報告を行い、チームリーダーを務める卒後5年目以上のレジデント、フェロー、スタッフからフィードバックを受けます。プレゼンテーションの方法や病歴聴取・身体診察の方法、疾患のマネジメントに至るまで、さまざまな角度から意見が飛び交い、レジデントたちは自身の対応を振り返ることになります。

引き続いて、専門科との合同カンファレンスが始まります。月曜日は腎臓内科カンファレンス、火・水・金曜日は循環器内科カンファレンス、木曜日は感染症・膠原病カンファレンス、月に1回救急科や外科との合同カンファレンスもあります。専門科医師の司会のもとレジデントが症例報告を行うケースや、専門科医師がレクチャーを行うケース、レジデントが症例報告とレクチャーを行うケース、とこちらもバリエーションに富んだ形式です。

これらのカンファレンスは、実際の症例を皆で共有し振り返りを行うことで、”次の当直で同じような症例を担当したらどうしよう?”という不安を解消し、総合内科というチーム全体のスキルアップを目的としています。”三人寄れば文殊の知恵”と言いますが、総合内科は各ターム25名前後の医師がおり、担当医が対応に悩んだ症例は皆の知恵を出し合って答えを見出していきます。また、困難な症例でもうまく対応できた場合には、担当医への賞賛の声があがることもあります。

病棟チーム回診

さて、9時からは各チームに分かれて病棟回診です。ここで当科のチーム制度について簡単にご説明します。1チームは3~4名の医師で構成されています。チームリーダーを卒後5年目以上のレジデント、フェロー、スタッフが務めます。チームメンバーには、初期研修医または診療看護師が1名、後期研修医が1~2名配属されます。メンバーがそれぞれ10名前後の患者さんを担当し、リーダーは主治医としてメンバーの診療をサポート・監督します。およそ20名前後の患者さんを1チームで受け持っていますが、総合内科の患者さんは3階から7階までのすべての病棟に入院しているため、チームリーダーを先頭に列をなして階段を上る、こんな光景が毎朝至る所で見られます。

病室の前で担当医からショートプレゼンをしています。前日夜間のイベント、朝のプレラウンドでの診察や検査結果、そして現在のプロブレムに対するアセスメント&プランを述べ、チーム内で方針を協議します。病棟回診の目的は、チーム内で担当患者の状態を共有すること、当日のToDoを明確にすることですが、教育の場でもあります。
学年の近い医師同士だからこそ、リーダーはメンバーがどんなことがわからないのかを推測でき、的確なアドバイス、ティーチングができます。反対に、メンバーはリーダーに気軽に質問したり相談できます。治療方針については、併診している各専門科医師にも適宜コンサルトしつつ決めていきます。各専門科のフェローは当科の後期研修修了者も多いため、相談の垣根が低いことはもちろん、総合内科医としての共通言語をもって診療にあたれるというのもよいポイントです。各専門科へ進む医師にとっても必要な総合内科の下地を作る、当科の教育が活きています!
回診のあとは、それぞれToDoをこなしていきます。薬や点滴などのオーダー、胸腔・腹腔穿刺や中心静脈カテーテル留置などの処置、患者さんや家族への病状説明などです。また、救急外来や内科外来から入院が必要な患者さんがいると連絡があれば、外来へ出向き、問診・診察、追加検査、入院オーダーなどを行います。

昼カンファレンス

総合内科の朝は早いので、11時頃にはもうお腹が空いてきます……が、お昼ごはんにありつけるのは12時半から始まる昼カンファレンスの時です!コンビニのお弁当や近所のカレー屋さんのデリバリーなどを食べ、一息つきながらも、インプット&アウトプットの時間は途切れません。月曜日~木曜日まで、毎日ランチタイムにレクチャーまたはカンファレンスが開催されます。スタッフからのレクチャーの日もあれば、レジデントのレジデントによるレジデントのためのカンファレンスの日もあります。当科の目玉カンファはなんといっても火曜日に開催される、平岡栄治部長監修の倫理カンファレンスですが、それぞれのカンファレンスの様子は当科のFacebookページで随時紹介していますので、ぜひフォローをお願いします。

一日の振り返り~サインアウト

昼食後も引き続き病棟業務やカルテ記載を行います。ToDoをすべて終えた夕方17時頃にはチームメンバーが再び集合し、一日の振り返りをします。今日の診療や、明日以降の治療方針を確認し、朝一番からスムーズに診療業務が進むように備えます。長い一日がやっと終わります。
当科ではサインアウト制を採用しており、夜間の患者対応はすべて当直医が代行することとなっていますので、チームリーダーは病状悪化の懸念がある患者を当直医に申し送り(サインアウト)、PHSの電源を切ります。身も心も総合診療にどっぷり浸かった充実した1日が終わり、夜間は呼び出しを気にすることなくゆっくり休んで翌日に備えます。

病棟チームとは違うもう一つのチーム体制

患者さんを診療するチームとは別に、今年度から新たなチームが発足しました。総合内科プログラムをよりよいものにするための、業務改善チーム、広報チーム、教育チームです。各チームは専攻医2~3名およびフェロー1名で構成されており、診療業務の合間を縫って活動しています。
業務改善チームは、診療業務の中で不具合を感じたことについて、”よりミスが起こらないように”、”より業務がスリム化されるように”、知恵を出し合い、スタッフへ提案します。
広報チームは、総合内科プログラムをより多くの人に興味を持ってもらえるよう、当ホームページやSNSなどで情報を発信していきます。
教育チームは、朝・昼のカンファレンスの質を上げ、レジデントたちの効率的かつ効果的な学びをサポートしていきます。

東京ベイ総合内科レジデントの一日、いかがだったでしょうか。私たちは、ホスピタリストの頂点を目指したいという若手医師、医学生をいつでも歓迎しています。”百聞は一見に如かず”です。当科での研修に興味を持っていただいた方は是非一度見学にいらしてください。お待ちしています!

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科

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