目指せ!内視鏡のエキスパート〜チーム力の要は内視鏡技師〜

東京ベイweb通信をご覧の皆さま、こんにちは。新元号「令和」が始まりましたね。新元号となり初回の消化器内科web通信は、内視鏡室を支える内視鏡技師についてお話します。

内視鏡技師とは、日本消化器内視鏡技師会が認定する専門資格を有するエキスパートのことであり、その業務内容は前処置、内視鏡の洗浄・消毒、機器管理、検査・治療の介助など多岐に渡ります。

近年内視鏡領域において、操作技術とテクノロジーは目覚しい進歩を遂げました。以前では考えられなかったような高度な医療を患者さんに提供することができるようになる一方で、現場の業務内容は益々複雑化しています。医師以外のスタッフにも専門的な知識や、高い安全管理能力が求められるようになったため、昨今では内視鏡診療の基盤となる優秀な内視鏡技師が十分に在籍しているかどうかで、その内視鏡室のチーム力が大きく変わってくると言われています。

今回は東京ベイ内視鏡室が誇る内視鏡技師のチーム医療における役割についてご紹介します。

東京ベイでの内視鏡技師の役割

東京ベイでは、内視鏡看護師7名のうち内視鏡技師は3名います。また、今年度からはME(メディカル・エンジニア)の資格をもつ内視鏡技師もメンバーに加わり、機器トラブルに対するより迅速な対応、メンテナンスが可能な体制を整えることができました。
内視鏡室の取り組みとしては、内視鏡技師が中心となって、消化器内視鏡技師会のガイドラインに基づいた感染対策や細菌培養検査を導入しています。さらに最近では、大腸内視鏡前処置の腸管洗浄剤に関する患者アンケートの結果から、少しでも内服し易いものに洗浄液を変更しました。このアンケート調査は他部署に感染対策を周知する目的で、看護研究として院内発表も実施しました。

日々の内視鏡検査においては、検査を受けていただく上で、少しでも患者さんの苦痛がないように、かつスムーズな検査や処置が行えるように、患者さんの体位やタッチングの工夫をしています。また、看護記録の活用の仕方などをスタッフと話し合い、全体の看護技術の向上につながるよう努めています。

私が内視鏡技師を目指したのは

私は看護師で、現在内視鏡技師免許を取得して5年が経ちます。最初は、非常勤として内視鏡室に配属され、何も分からず、ただ先輩方の介助や洗浄の仕方を教わり、言われるままに日々の仕事を行ってきました。最初の頃は必死でしたが、そのうちに、本当にこのやり方でよいのだろうか、ただ検査につくだけで、看護師としてもっとやれることはないのだろうかと疑問に思うことが出てきたのが内視鏡技師免許に興味を持ったきっかけでした。

経験を積むにつれて、内視鏡でできる手術など高度な治療にも触れ、内視鏡の奥深さを知りました。まるで、自分が小さくなって消化管に入り込み、ミクロの世界を体験しているような不思議な気持ちになりました。内視鏡に魅了され、もっと内視鏡のことを知りたいと思い、まずは内視鏡技師会や検査に関連する研究会に参加するようになりました。いろいろな病院の感染管理の仕方や深い知識を聞けば聞くほど、もっと力をつけて仕事をしたいと思うようになりました。調べていくうちに、内視鏡技師の受験資格は、内視鏡専門医のもとで2年以上勤務することと、内視鏡専門医の推薦状が必要であること、内視鏡機器取扱い講習会や内視鏡技師研究会への出席することなどが条件であることとを知りました。幸い当院では複数の内視鏡専門医が常勤しており、職場のスタッフの協力も得て内視鏡技師免許を取得することができました。

東京ベイの内視鏡技師になってみて~これから~

初めは「内視鏡をきちんと扱いたい」、「患者さんが苦痛なく検査が受けられる援助法を身につけたい」という一心で内視鏡技師になりました。しかし、内視鏡技師として勤務を続けるうちに「検査治療の安全性をどうやって保つか」、「スタッフの感染対策はどうあるべきか」、「準備や介助方法の統一化をどのように図るべきか」といった、より高いレベルでの内視鏡検査・治療のマネジメントを意識するようになりました。

私は、2児の母で忙殺される毎日ですが、内視鏡室の同僚にとても恵まれていると感じています。一緒に働く仲間に恵まれていると感じているからこそ、自然と仕事が好きになり、好きだからこそやりがいを感じます。内視鏡技師の目線で管理業務を学ぶようになってから、より視野が拡がったことを実感しています。内視鏡室全体のことを考えて、より良い内視鏡チームを構築していくために、スタッフ間でお互いに教えあい、今以上に技術や環境の向上を目指したいと思います。私自身も、今後も患者さんが東京ベイで安心して安全な検査、治療を受けていただけるよう日々研鑽していきたいと思っています。

最後に看護師の方へ、今以上に専門的知識をつけたいと考えておられる方がいらっしゃいましたら、それによって、医療人としての新しい視界が拓けると思います。専門職としての技術の向上は、自分の強みになり、自信とやりがいになると感じるはずです。内視鏡診療に携わるエキスパートとして自分のキャリアをステップアップしたい方は、ぜひ内視鏡技師を目指してみてください。私たち東京ベイ内視鏡室は、いつでも一緒に働く仲間を歓迎しています!

文責:山崎 恵

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