弁膜症に軽い、重いはありますか?

弁膜症に軽い、重いはありますか?

数年前、健康診断で不整脈を指摘されその検査のエコーで「軽い弁膜症」と言われました。
私はリウマチやぜんそくもあり、放っておいていいのか心配です。
ですが、この診断をうけたのも近所の小さな病院で、そもそも弁膜症に「軽い・重い」はあるのでしょうか。
また、治療には手術しかないのでしょうか。

[回答]

リウマチ、ぜんそくが持病で、さらに不整脈と弁膜症を指摘されたんですね。たいへんご心配のことと思います。
心臓には合計四つの弁があり、開いたり閉じたりして血液の逆流を防いでいます。特に大切なのは左心室の入り口の僧帽弁と、出口の大動脈弁です。これらの弁の開きが悪くなると狭窄症、うまく閉じなくなると逆流症あるいは閉鎖不全症とよばれるようになります。このような弁の異常は、時間をかけて心臓に負担をかけ、心臓の機能を落とします。
弁膜症の重症度は、弁がどのくらい狭いのかとかどのくらい逆流するのかによって決まります。また、心臓の機能がどのくらい痛んでいるか、不整脈があるのか、といった点も考慮され、最終的な軽い・重いの評価につながっています。これを弁膜症の重症度評価といいます。
弁膜症の診断では原因と重症度が大切です。まず、かかりつけの先生でそれを聞いてみましょう。原則として軽い弁膜症は治療が不要です。重い弁膜症は手術治療が必要ですが、そのタイミングには慎重な検討が必要です。そして手術は健康な生活を取り戻す大切な手段です。内科、外科の先生の話をよくきいてみてください。そこには、明るい未来のヒントがあるはずです。
いくつものご病気があって大変だと思います。どうか良い選択肢をえらばれますようにお祈り申し上げます。

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