安静時の心電図で、弁膜症は分かりますか?
最近テレビなどをみていて、自分も弁膜症なのではないかと心配です。
心臓の検査と言えば、去年心電図を健診でとりましたが、異常はありませんでした。けれど、健診の心電図は一瞬で計測が終わりますし、それで病気をみつけられるのでしょうか。
[回答]
わかりません。弁膜症の診断には心エコー図検査が必要です。心エコー図検査では、体に害のない超音波を利用して、心臓の大きさ、動きや弁膜症がわかります。特に弁膜症は、どこがどのように病的なのか、どのくらい重症なのかについて詳しく調べることができます。一方心電図は、心臓の動きを電気的な側面からとらえる検査です。不整脈の診断では最も価値のある検査ですが、弁膜症の有無はわかりません。
では、どうして心電図をとるのでしょうか?それは、弁膜症は弁の病気ですが、その影響は心臓全体に及ぶからです。不整脈の原因になることも、よくあります。つまり、一口に弁膜症といっても、いろいろな角度から心臓の異常を確認しなければならないわけです。そこで、弁膜症の検査として心電図も重要です。
その他にも、弁膜症の診断で血液検査や胸部レントゲン撮影をしますが、いずれも弁膜症が全身に影響を与えたり、同時に存在しうるその他の病気を見落とさないようにするためなのです。