聴診器で何か所も触りますが、なぜ何か所も聴診するのでしょうか。

聴診器で何か所も触りますが、なぜ何か所も聴診するのでしょうか。

聴診をする際に、何か所も場所をかえて触ったり、背中を触ったりしますが、意味はあるのでしょうか。心臓はこぶし位の大きさだといいますが、それを超えた範囲を触っているように思います。

[回答]

聴診器 医師の象徴ともいえる道具です。私たちが何を聴いているか、ご存知ですか?
心臓は私たちが意識しなくても、常に動いています。当たり前のことですが、私たちが寝ている間も動き続きているわけです。そして心臓の仕事は、膨らんだり縮んだりしながら体中に血液をぐるぐるまわす(循環させる)ことです。このように働く心臓は、その動きに伴って音が出ます。正常なら正常な音、異常があればそれに応じた音がします。異常な音の代表が心雑音です。例えば心臓弁膜症では、開きが悪くなれば血液の通り道が狭くなって、正常なら聴こえない雑音が出ます。閉まりが悪くなれば逆流に伴って雑音が聴こえます。
このように聴診器で心臓の病気がわかります。一カ所ではなく、いろいろな場所から心臓の声を聴いて病気の中身を探っているのです。診察が終わったら、病気のことを説明しますから、ちょっと待っててくださいね。

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