こんにちは! 東京ベイの救急外来(ER)部門の医師です。
今年度ここでは「よくある病気」や「旅先で体調を崩した場合にどうすれば良いか」などについて解説していこうと思います。今回は東京ベイの救急外来について改めて紹介したいと思います。

Q.東京ベイの救急外来の特徴って何?

当センターの救急外来は救急科専門医が24時間365日在院していますので、あらゆる患者さんをお受けする準備があります。当センターでは病院の入り口は救急外来(ER)の専門医が診察、入院後は総合内科医や各科の専門医が診察にあたります。これは北米のドラマでも有名な“ER”という救急外来のシステムを採用しています。つまり救急外来には、救急外来での診察に特化した救急外来(ER)の専門医が常にいることになります。この様なシステムを取っている病院は全国でもとても稀です。

Q.救急外来(ER)で働いてるお医者さんは何科の先生?

日本のほとんどの病院では、例えば手術が専門の外科の先生が当番制で救急外来を担当することもあります。全ての救急外来でERの専門医が診療を担当しているわけではないのが我が国の現状です。救急外来(ER)の専門医は、急病を訴えて病院を受診する様々な病気の患者さん達を迅速かつ的確に診断し、治療を開始し、さらに高度な専門治療までの道筋を立てることができます。なぜなら、我々救急外来(ER)の専門医は、心肺停止の患者さん・人工呼吸が必要な患者さんのような重症な患者さんを診察する一方、包丁で手を切ってしまった患者さん、転んで骨折してしまった患者さん、耳に虫が入ってしまった患者さん、血圧が高くなって心配している患者さんまで、病院を訪れるどんな患者さんも診療できるよう専門のトレーニングを日々行っております。
救急外来(ER)の専門医として十分な診療を行うためには、全身の病気を網羅した上で主訴の原因となる病気を正確に診断して治療する技術が必要です。しかしその様な技術をしっかりトレーニングできる医師の研修施設は国内に少なく、救急外来(ER)の専門医の充実した教育体制を有する当センターには、地域、大学の垣根を超えて全国(沖縄から北海道まで)から熱意のある研修医の先生が集まっており日々研鑽しております。一見すると当センターの先生達は何科の専門医なの?と思うこともあるかもしれません。当センターは救急外来(ER)の専門医が世界標準の質の高い治療を提供しているという自信があります。

Q. 救急外来(ER)のシステム〜トリアージって何?

救急外来(ER)では迅速に治療を行うため、最初に救急外来(ER)の看護師がトリアージルームというお部屋に患者さんを招き入れます。そして救急外来(ER)の看護師が簡単に話をお聞きしながら体温や血圧などを測定します。医療用語ではトリアージと言われています。元々の語源はフランス語で“選別”を意味します。この過程を経ることによって、歩いてこられた患者さんでも重症な疾患であった場合に迅速に治療をすることが可能となります。その後に救急外来(ER)の専門医が診察するという流れになります。

Q.結局どんな症状だったら受診すればいいの?

救急外来(ER)の専門医は急に起こった症状の専門家であり、様々な疾患をトレーニングしています。どのような症状であっても受診していただき診察することは可能です。救急外来(ER)の専門医が緊急性を判断した上でより高度な治療が必要と判断した場合には院外も含めた専門医の先生に適切なご相談・ご紹介をいたします。慢性的な半年以上続く病気で定期的に外来への通院が必要な場合などは診察した上で開業医さんや外来へ紹介することになります。

こんな症状、こんな病気の方、東京ベイの救急外来(ER)は24時間ドアを開けてお待ちしています。
例)
・子供の熱がなかなか下がらない。
・料理中に包丁で指を切ってしまった。
・父が転倒してから動けなくなってしまった。
・何となく元気が無くて食事が取れない。
・さっきから胸が痛いような気がする。
・子供が頭をぶつけてしまった。
東京ベイのER部門は住民の健康を守れるように努力いたします。今後ともよろしくお願いします。

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文責:救急集中治療科(救急外来部門) 石上 雄一郎

◆ 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科(救急外来部門)

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